ラオスのヴァンヴィエンに滞在中の私。
ともに行動するシズちゃんとヴィエンチャンで知り合ったおにぎり君の3人で命がけのチュービング体験をしました。
また新たに現れたキャラたちがこの旅を盛り上げます。
ラオスの滞在許可は15日間なのでそろそろタイのバンコクへ戻らなくてはなりません。
今回はヴァンヴィエン生活最後の話です。
前回▼
スポンサーリンク
ヴァンヴィエン雨季問題
相変わらず雨続きのヴァンヴィエンですが、それでも滞在を楽しめるほど私はこの街を気に入っています。
連日の雨のせいでつまらないなどとはまったく思っていせんが、いつくか問題はあります。
まず洗濯物が乾きません。
外は雨なので室内に服を干すのですが、朝に干して夜確認してもほぼ乾いていないのです。
なので『湿ったまま着ちゃって体温で乾かす作戦』の日々が続きます。
次の問題は雨漏りです。
現在我々が滞在しているのはなぜか日本人に人気な『チャンタラゲストハウス』という宿。
もちろん激安の宿なのでそんなにキレイじゃないし、建物もボロいです。
この毎日降る雨でついに雨漏りをした【旅行記134】
これではまともに部屋を使えないので受付のおばちゃんに部屋移動を申し出ました。
私の部屋雨漏りしてるんですよね
なので部屋を…
ごめんね~!
ちょっと待っててくれる?
なんとも優しいおばちゃん。
迅速な対応です。
空室状況を確認しに行ったのでしょうか、3分ほどで戻ってきました。
いや普通は部屋チェンジやん?
「これが欲しかったんでしょ?」といったような、人に親切にしている時につい出てしまう笑みで当然のようにバケツを渡されたます。
ヴァンヴィエンが地元のそのおばちゃんは『雨漏りしたら雨とその事実を受け止める派』でして、日本人である私は彼女との雨漏りに対する認識の違いを大きく感じました。
しかし雨漏りを受け止めるにはバケツが小さすぎたので、結局上の階のダブルルームに移動させてもらえました。。
ただ「2階は大丈夫なのになぜ1階が雨漏りしているのか」という謎は解明されぬままです。
▼その部屋からの景色
新たなる雨による大問題が発生しました。
それは停電。
宿だけでなくヴァンヴィエンの街の中心部全体から電気が消えてしまったのです。
朝から電気が無く、復旧の見通しもつかないとのことなので近隣の飲食店などもあいていません。
さらに外は大雨なので街の中で電気がある場所を探すこともできないのです。
お腹すいたね…
幸いなことにこのチャンタラゲストハウスの1階の受付の前はコンビニみたいな感じになっているので、ポテチ的なものならば購入することができるのですが…。
すでにポテチに頼り過ぎていた我々はもはや限界なのです。
そこで受付の前の共有スペースでズタボロの七輪のようなものを発見したので、この日の夜は宿泊者のみんなで小規模なバーベキューをすることにしました。
激ヤバマーケットで食材探し
『大雨×停電』という地獄のコラボであっても相変わらずトゥクトゥクは元気に走っています。
バーベキュー用の食材調達のために近くのマーケットへ。
私とシズちゃんとおにぎり君の3人でトゥクトゥクに乗り、買い出しに向かいます。
私としん君と…電気君とリリーさんの『4人』じゃない?
では拙者、不参加ということで買い出しだけ手伝うでござる!
ってちょっとちょっとちょっと!
拙者も参加でござるよ!
いつものようにおにぎり君がいじられながらマーケットへ到着しました。
【旅行記135】で知り合ったリリーさんと電気君のぶんも考慮して、4~5人分の食材を買います。
[お魚コーナー]
海無し国ラオスの山奥の街(ほぼ村)であるヴァンヴィエンで魚介類が食べれるとはそもそも思っていませんでしたが、参考までに見にいってみます。
すべてが腐っとる!
一応イワシやサバのような魚を売っているのですが、常温&直置きです!
ということでお魚はスルーです。
[肉コーナー]
全然食べる気がせん!
アジアのマーケットのハエの量が異常なのはわかっていましたが、これは規格外の量です。
食品を前にあまり良くない表現かもしれませんが「ここはうんこ屋かな?」と勘違いするほど。
なぜ平気な顔ができる?
しかし肉が無ければバーベキューにならないので、その中でも比較的大丈夫そうな『ごん太ソーセージ』1キロと『鶏肉を1羽丸ごと』購入しました。
[野菜コーナー]
シワシワすぎんか!?
不可解極まりない状態の古びたシワシワ野菜たち。
その中でも新鮮そうな玉ねぎ、ニンジン、かぼちゃを購入です。
さらに私の大好物である『もち米笹の葉包みおにぎり』をいくつか購入し、買い出しは終了しました。
【旅行記20】のフィリピンで教えてもらったのですが、アジアのもち米おにぎりはめっちゃ美味い。
スポンサーリンク
バーベキュースタート
火がつかない!
私がバックパッカーになる以前、日本で6年ほどの飲食店勤務経験があり、カナダワーホリ編でも1年間バーのキッチンで働いていたので、私が率先して包丁を握ることになりました。
野菜をカットして、次に全部繋がっちゃってるごん太ソーセージを切り離します。
シズちゃんとおにぎり君、さらに部屋から出てきた電気君の3人はオンボロ七輪で火を炊きはじめました。
ここの炭、雨で全部しめっちゃってるじゃないですか~!
そもそも停電ですよ!
電気ないですよ!
なんともアホな3人。
しかし火がつかなければバーベキューはできません。
そこで登場したのはうさんくさい男ハワイアン。
火ツカナイ?
ボクニマカセテヨ!
「凄いですね!」と言われるのがとにかく大好きなハワイアン。
着火に苦戦している我々のために試行錯誤して火をつけようと試みますが、外に置きっ放しにされていた炭が湿っているのでなかなか上手くいきません。
しかし尊厳意欲の塊のようなこの男は火がつかないことが悔しすぎるのか、雨の中外に飛び出して何かを買いに行きました。
そして5分後。
「どこにそんなもん売ってんの?」と不思議でなりませんが大量の着火剤を買ってきたのです。
そして簡単に着火してドヤ顔のハワイアン。
いやん腕太~い
リスペクトっす!
やっぱりワイルドな男は違うなぁ!
まあね?まあね〜!?
ヌハハハハ!
着火剤代を請求されたくないため、彼を褒めまくる3人ですが、「着火剤なんかいらんから乾いてる炭を買ってきて欲しかった」というのが皆の本心です。
豪快な男
何はともあれ着火することができました。
あとは食材を準備するだけです。
野菜とソーセージは切り終えたので、最後に1羽丸ごと買ってきた鶏肉をバラします。
▲こんな感じにして、さらにそこから骨を外して食べやすいように肉片を作って行くのが目的です。
なので最初の部位ごとにバラして行く過程が非常に大切で、丁寧に切れ目を入れていたのですが…
ナニヤッテンノ!
Girlジャナインダカラ!
オトコナラ豪快ニ
コウダヨ!ふんっ!!
なんと着火の際に褒められて気分が良くなっていたハワイアンは、自分のワイルドさをさらにアピールすべく強引に手羽部分を引きちぎったのです!
さらにそのままモモ肉も同じように引きちぎり、胸肉も手で無理やりふたつに割ってしまいました。
ボクスゴイデショ!?
一応部位ごとに切り分けられたようにはなっているのですが、肉はズタボロで、一部は彼の握力により潰れてペースト状になってしまっています。
また骨がバキバキに砕けてしまい、複雑に砕けた骨を除去しなくてはなりません。
せっかく丁寧にやってたのに…
欧米人に多い「豪快な俺、カッコいい」というくだらな過ぎる部分を全面的にアピールしてくるハワイ野郎。
さらにその暴走は止まりません。
引きちぎった肉を不衛生極まりないそこらへんにあったビニール袋に入れ、ビールと塩を大量に投入して揉みはじめます。
チキンはコレがイチバンウマインダ!
出ました。
「男のワイルド料理イケてる」アピールです。
しかし先ほど粉々になった骨が全体にまわり、さらに揉むことによってより複雑に骨が砕けていきます。
そもそもこの男はバーベキューには参加しないはず。
ただ単純に「すごい!」と言われたいだけなのです。
チキンが一番楽しみだったのに!
でもまあ肉は肉だし、骨どけながら食べましょう
怒り心頭の一同でしたが、彼も悪気があってやったわけではないし、おにぎり氏の言う通り肉は肉なので焼いて食べることにしました。
しかし結果は想像していた味をはるかに下回る最悪なものだったのです。
▼こちらが我々4人の食レポ
しかもビール臭い!
なにこれマズイ!
塩じゃん!
しかも全体に砕けた骨!
砂食ってるみたい!
しょっぱ過ぎ!!
味付けを豪快に目分量でやっていいのは料理ができる人だけ!
カッコつけたいだけで塩をふるのは食材を殺すだけなのです!
しかもよくよく考えたらさっきまで野良犬をガンガン触ったあとに手も洗わず素手で我々の肉を触っていたので、この男にはこれ以上バーベキューに一切関わらせないことにしました。
チキンはしょっぱすぎるし、骨がバキバキで食べること自体が困難な状態になってしまったのでそこらへんの野良犬にあげてみましたが、一口それを食べた犬も吐き出して逃げ出すほどにヒドイようです。
そして災難なことに、購入した1kgのごん太ソーセージはこれまでの人生で食べたどのソーセージよりもマズくて食えたものではありませんでした。
さらに大量の着火剤を一気に七輪に入れたハワイ野郎のせいで、数少ない炭は一気に燃え尽きてしまい野菜に火が通る前にバーベキューは終了したのでした。
この日遅れてやって来た激シブ男リリーさん。
ミンナバーベキューヤッテルヨ!
一緒ニビール飲モウ!
ハワイアンと一番仲が良かったのはリリーさんです。
…これ食べていいの?
パクっ…もぐもぐ…
うん…マズイな
このチキン誰がやったの?
ヒドイ味付けだね
俺いらないから
我々4人がどんなクレームを言ってもビクともしないハワイアンでしたが、友であったリリーさんの言葉がショックだったのか、その後肩を落として部屋へ帰っていったのでした。
またほぼなにも口にできなかった我々4人は今夜も肩を落としてポテチを食べるのでした。
前回▼
次回▼