前々回とその前で観光の話
前回でニューヨークグルメの話
実はその間、最初に泊まっていたクイーンズの宿からブルックリンの宿に移動しています。
旅行というものはいうなれば『いつもとは違う場所での生活』であり、その場所が違うだけで実は『非現実だから楽しい』だけです。
つまりどんなにいい国、どんなにいい場所でも確実に飽きが来るのです。
それは私がめっちゃめちゃ憧れていたニューヨークでもいえること。
どうやら14泊15日はいくらニューヨークでも長すぎたようです。
「もうちょっと居たかったな」
「また来よう」
と思えるくらいが最高の旅行になるのではないかと思います。
今回はブルックリンの話とトロントへ戻る話。
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CONTENTS
怖過ぎ?ブルックリンのローカルエリア
街中全員黒人Kingston Throop
ニューヨーク1泊目、私はクイーンズにある日本人宿で一悶着あったため違う宿に移動することになりました。
場所はブルックリン地区にあるKingston Throop。
Booking.comで一番安かったという理由だけで予約した宿であります。
電車を乗り継ぎクイーンズから約1時間、Kingston Throop駅に到着するとすぐにそこの『雰囲気の悪さ』が気になりました。
落書きやゴミが多くなった気がします。
そして階段を登ると、それはもう『映画で見るような黒人の悪そうな若者』がビートボックスと共にラップを繰り広げています。
そして地上に上がると度肝を抜かれました。
全員黒人だったのです。
予約していた宿に行く前にマクドナルドで食事をしましたが、客も店員も全て黒人。
ドクタードレーやスヌープドッグみたいな人達が「ご一緒にポテトはいかがですか」的なことを言っています。
ここは特に観光地でも何でもないため、外国人がいません。
私以外全員が黒人なので,珍しいアジア人はジロジロ見られるわけです。
インドを旅行していた時に現地民にジロジロ見られてかなり気持ち悪かったことを思い出しましたが、こっちはまた別の話。
トロントではそこまで多くの黒人を見かけることがないため、黒人ばかりの環境に慣れていないのであります。
1泊$40の無茶苦茶ホステル
駅から歩いて10分のところに私が泊まる宿がありました。
看板も何も無い普通の家だったので少々不安になりましたが、一応そこはBooking.comに載っているホステルでした。
しかし
と世の中を疑いたくなるほど無茶苦茶な宿だったのです。
全く仕事をしないオーナー
私がチェックインしたとき、そこにはフランス人やロシア人の宿泊者が数人いました。
みんな陽気で楽しそうな雰囲気。
そのいつものバックパッカー宿のような雰囲気を感じてホッとしましたが、一体どこに受付があるのか分かりません。
それっぽい場所も無いので宿泊者の一人に聞いてみました。
スタッフ探せよ
はははは
どうやら受付カウンターのような物は無く、そこのオーナーに直接お金を渡したらあとは自由らしいです。
地下に行く階段を発見し降りてみると、そこにはキッチンと部屋がひとつ。
その部屋からは超爆音でヒップホップ的な音楽がかかっています。
そして半開きのドアを開けると『何かしらのドラッグ』で完全にキマっていて、大声でラップの練習をしている黒人がひとり。
彼はこの宿のオーナーであります。
Booking.comで予約しててチェックインしたいんですけど…
1泊$40な
ベッドは空いてるとこ使えYo
空いてなかったら金はいらん
今夜は床で寝てもいいぞ~
HAHAHAHA
ベッドの配置や場所がおかしい
運良く3つほどベッドが空いていたためそのうちのひとつに決めて荷物を置き一安心。
一応シーツ等は替えられていて、そういうことをするスタッフはいるようです。
トイレやシャワー、その他の設備の説明がまったく無いままチェックインしたため、宿内を散策することにしました。
するとそこは驚きの連続であります。
何が驚きかというとベッドの位置。
廊下や部屋と部屋の間の謎のスペースにおもむろにベッドが置かれているのです。
一番の驚きはこれ▼
ずさんな管理
この宿の予約管理はあって無いようなもの。
私がチェックインしたのは13時ごろで、そこまで人が多くなく普通にチェックインできました。
しかし16時を過ぎたあたりからじゃんじゃん宿泊者が現れます。
そして今度は私が質問責めに合います。
私の後に来た2人はベッドにありつけましたが、それ以降も20人以上が予約していると言いながらチェックインしに来ました。
しかしオーナーは地下の自室でひたすらラップの練習をするのみです。
暴言を吐いて出て行く者が数名、その他は暗くなってもスタッフを待ち続けています。
中には廊下で荷物をバラし、シャワーを浴び始める人まで。
そして夜21時、ついにオーナーが地下から現れました。
No more bed.
わりいな
ベッドねぇわ
そう言い残し
「NO MORE BEDS」
と書かれた紙を玄関のドアにテープで貼り付けてまた地下に消えてしまったのです。
残された宿難民の旅行者は半分ほど出ていき、半分は廊下で寝支度を始めました。
その後Booking.comでこの宿の詳細を改めて見てみましたが、まだ8部屋空いていることになっていました。
さらにレビューは星2.5。
コメント欄は荒れ放題であります。
ちなみに支払いはチェックアウト時に何泊するかを自己申告して払うシステムらしいです。
でもめっちゃ楽しい
ちゃんとネットで予約したのにベッドを用意されていなかった人にとってそこは最悪の宿ですが、私も含め運良く寝所をゲットした人にとっては正直かなり楽しい場所でした。
地下はオーナーの部屋とキッチンと物置。
そしてキッチンの奥から庭のようなスペースに出れるようになっています。
飲食スペースは広くとられていて、毎晩パーティーが行われていました。
特にそこで知り合った人達が面白過ぎて、せっかくのニューヨークなのに宿で遊んでいるだけでめちゃくちゃ楽しかったのであります。
- 朝から夜まで死ぬほど酒を飲むロシア人夫婦
- キャラが濃い過ぎるボツワナ出身の兄ちゃん
- テンション高めの台湾女子2人
- ジブリオタクのイギリスのジジイ
その他の宿泊者もまあ個性的。
そして何が良かったのかというと、その中の2人はなかなか意識の高い宿の管理人で、掃除やベッドメイキング等は行き届いていたのであります。
また毎晩パーティーではありますが、そのスペースは地下にあったため、騒音などは全く気にならないのです。
ただひとついえることは
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まだニューヨークで消耗してるの?
金を使い過ぎた
「使ったらまた稼げばいい」
ということでワーホリ中だからこそできるこの旅行。
一番安い宿とは言え1泊$40なんです。
またニューヨークのいろんな所でいろんなものを食べまくって毎晩地下でパーティーをしまくって、湯水のようにお金を使っちゃいました。
沈没する場所ではない
旅の途中、居心地の良い街で居心地の良い宿を見つけたときにガッツリそこに住んじゃう人がたまにいます。
そう、俗にいう『沈没』ってやつです。
日々忙しく働いていて長期休暇をもらった時は『物価が安いのんびり出来る所に遊びに行くのが良い』と心から感じました。
もしくは興味のある国や地域をガンガン旅行すべきです。
ニューヨークは正直4~5日あれば十分。
私が滞在したのは15日です。
ニューヨークは沈没する街ではありませんでした。
ついにトロントへ帰国!ニューヨーク編終了
観光などは3日ほどで終わったのですが、クソ宿だと思っていたブルックリンの宿が楽し過ぎて、結局ニューヨークから出ることはありませんでした。
本来はニューヨーク観光が終わった後に近隣の他州にも行く予定でしたが、余りにも居心地が良くて死ぬほどのんびりとしてしまったのであります。
それはもう『自分がトロントで働いていること』を忘れるほど。
ハッと思い立ったのは連休終了3日前です。
そしてメガバスのバスターミナルからバスに乗り12時間。
乗り場の地図▼
[9月17日早朝]
16日ぶりに見慣れたトロントの街に帰って来たのでした。
あれだけ暑かったニューヨークからトロントに帰ると、もう寒くなり始めています。
改めてカナダに戻ってきたこと長期休暇が終わった事に実感を覚え、つい半日前までニューヨークにいたことが夢の中の話のような気がしました。
そして同時に思ったのです。
明後日からまた地獄の労働…
ニューヨーク編
おしまい
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