スコットランドのエディンバラで知り合ったチェコ人のゾラと二人でロンドンまで来ました。
ビートルズやオアシスゆかりの地を2人で巡り、相変わらず仲がいい我々でしたが自体は急変!
泣きながらゾラに告白されたのです。
男だと!
なんとこの美女は『おちんぽこ』が付いてるまぎれもない男子だったのです。
そうとは知らず私は距離が縮まる度に喜び、彼女が笑うたびに幸せな気持ちになっていました。
そして今さら「私は男だ」と言われても実感が湧くわけもなく、私はまだガンガン彼女に恋をしていたのであります。
しかしその次の日の早朝、彼女は何も言わず消えてしまい、なんともいえない虚無感と毛布にぐるぐる巻きになったまま眠りにつくのでした。
イギリス旅行も残すところあと3日。
終盤です。
今日は一人でロンドンを歩きます。
前回▼
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CONTENTS
Camden Town – カムデンタウン
ゾラと一緒に泊まっていた宿は『Kings Cross駅』の近くで立地がいい場所でしたが、ゾラがいない今、彼女(彼)との思い出の地にいるだけで気分が滅入るので、ほぼ移動する意味がないくらいの距離の宿に移動することにしました。
場所はカムデンタウンの『Smart Camden Inn』という宿です。
4人部屋でしたが宿泊者は私一人というかなりラッキーな状況であります。
ここCamden Townは原宿みたいな場所で多くの若者でごった返しています。
服や雑貨が好きな人ににはおすすめです。
この5つのマーケットを合わせてカムデンマーケットと言います。
- Camden Lock Market
- Stables Market
- Camden Lock Village (2015年に閉鎖)
- Buck Street Market (通称The Camden Market)
- Inverness Street Market
▼一番人気のカムデンロック
メイン通りのハイストリートはどこかで見たことあるようなお土産屋みたいなのばっかりですが、マーケットの奥深くまで入って行くとかなりマニアックなものも売っています。
私はあまりお金を使いたくなかったのと、ゾラを失い傷心だったので一人で1時間ほど歩いて終了。
そのまま宿に戻りました。
5月といってもまだまだ寒いロンドンですが、この日はかなり天気が良くてたったの1時間の街歩きでも結構汗をかいてしまいました。
室内にシャワーがある部屋だったので非常に便利なのですが、脱衣所的な場所はありません。
ただこの4人部屋に泊まっているのは私ひとりなので気にすることはないでしょう。
すっぽんぽんでシャワー室へ向かったのです。
しかしこの安易な考えが不測の事態をもたらしたのであります。
[シャワー中]
ザアアアアアァァァァァ….
なんと私がシャワーを浴びている間に3人の女性グループがチェックインしてきたのであります。
仲の良さそうな3人組の女性の声が聞こえます。
「なにこの部屋くっさ〜い」
「てか誰かいるよね?」
「どうでもいいから早くシャワー浴びたいんだけど」
▼シャワー室内
これはかなり気まずい状況!
「シャワーを浴びたい」とおっしゃっている方がいらっしゃるので、早く交替してあげたいのですがそういうわけにもいきません。
なぜならここには脱衣所のようなものはなく、タオルは『シャワー室の外』に置いてあるのから。
中にもタオルを引っ掛けられるようになってはいたのですが、シャワー室内はかなり狭いため水濡れを懸念した私はタオルを外に置いていたのであります。
さらに!!
まさかこれから人がチェックインしてくるなどと思っていなかった私は『すっぽん&ぽん状態』
でシャワー室に入っていたため着替えなどはバックパックの中なのであります。
もしこのままシャワー室の扉を開けて服を着ようとした場合、間違いなく『おしんぽこのおちんぽこ』を公開することになってしまうのでどうにも動けない状況なのです。
しかも相手は早くシャワー浴びたい女子軍団。
早く出ないと迷惑になるし、出たら出たで『出ちゃいかんやつ』も出てしまってセクハラになってしまいます。
出て行ってもらおう
ガラガラっ!!
私はドアを半分開け、顔だけ出して無理矢理なお願いをしてみたのです。
誰もこないと思っていたので、私全裸なんですよ
申し訳ないのですが
1分だけ外に出ててもらえないでしょうか…
『初対面全裸』は生まれて初めてでしたが、快く了承してもらい、なんとか恥ずかしい思いをせずに済んだのでした。
と思いきや、知らないうちに恥ずかしい思いはしっかりしていたようです。
シャワー室のドアは『磨りガラス風』で若干透けています。
女性陣が笑っていたのはそのせいでしょう。
Shoreditch – ショーディッチ
ロンドンのおしゃれエリア
次の日、私は『ショーディッチ』というエリアに足を運びました。
カナダのワーホリ生活中に知り合ったイギリス入国のプロ・ナオミさんという人がいます。
そんなイギリスに何度も行ったことがある彼女が
イけてるわよ!
と言っていたのを思い出したので行ってみました。
おしゃれなセレクトショップや飲食店が立ち並び、チェーン店だらけのロンドン中心部とは一線を画する雰囲気のショーディッチは、東京でいうところの渋谷周辺のような雰囲気であります。
そこら中ストリートアートだらけで歩いているだけでも面白いです。
ここショーディッチは東ロンドンに位置していて、その昔は夜中の一人歩きなど危なすぎて考えられないほどに治安が悪かったらしいです。
現在は開発が進みかなり安全になっていますが、裏路地なんかを歩くとその名残をガンガン感じることができます。
いつまでもロックンローラーじゃいられない
いろんなお店が入っている古びたビルの中に小さなスーツ屋があったのでちょっとだけのぞいてみました。
すると中にいたイギリス人すぎる店員の兄ちゃんに声を掛けられました。
…す、すんまへん…
かなり場違いなところに来てしまいました。
恐らくここはオーダーメイド専門のスーツの仕立て屋。
めちゃめちゃ高いスーツを作っている場所なのでしょう。
私のような髪ボサボサで汚い格好をしたアジア人が入るような場所ではありません。
しかしなぜこんな私がこの様なフォーマル全開な店に入ったかといいますと、イギリスに来て『シャツ+ジャケットスタイル』に興味を持ったのであります。
それまで私はスーツなどほぼ着たことがなかったし
スーツ=囚人服
ネクタイ=首輪とリード(犬の散歩用)
だと言い張っていて、そういった格好を真っ向から否定するロックンローラーだったのです。
しかし、イギリスに来てからというものスーツをかっこよく着ている人を多く見ました。
フォーマルスタイルがめちゃくちゃカッコよく見えてきたし、やはりいつまでもロックンローラーのままではいれないのであります。
また、私は過去に6年程飲食業で生計を立てていて、
料理人をやろうと思った理由が中学時代に『ONEPIECEのサンジ』に憧れたからなんです。
そしてそのサンジもスーツスタイルなので興味を持ったのです。
しかしあまりにも場違い過ぎるのを感じ、身の丈をわきまえた私はお店を出ようとしたのですが…。
客もおらず暇なのか、渋すぎる蝶ネクタイお兄さんがゆっくりと話しかけてきました。
私貧乏バックパッカーなので!
その長い髪もGoodだよ
続けて蝶ネクタイはとんでもない事を提案してきます。
まったく買う気はないのに、なぜかあれよあれよの間にサイズを計られてしまい、一着用意してもらったのであります。
着てみてくれ
そういうもんなんかな?と思いながら、その真っ黒なスーツをおっさんが言う通りに着てみました
おお~!!
これは!!
我ながら、なかなか似合います!
これは完全にミッシェルガンエレファントにいそうな雰囲気です!
いやいや!
私ももう28才。
いつまでもロックンローラーじゃいられないのに、ミッシェルはあかん!
ということで試着を楽しんだあと、蝶ネクタイにお礼を告げ去ろうとしたらなぜか座らされてコーヒーを一杯もらいました。
何やら電卓をバチバチ弾き始めた蝶ネクタイ。
待つ事3分。
なんと彼は『もしここでオーダーしたらいくらかかるかの見積もり』を持ってきたのであります。
買う気ないっすよ!
1,000ポンドは当時のレートで18万2000円ほど。
最初はゆっくりと落ち着いた渋すぎる兄さんでしたが、見積もり書を持ってきたあたりから『もの買わせたいギラギラ系インド人』に見えてきて、逃げるようにその場を離れたのでした。
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