イギリスの伝統料理『ハギス』を食べた前回。
おそらく納豆を初めて食べた外国人のような感覚になったかと思います。
また地元の人しかいなそうなライブバーではテンションMAXおばちゃんに誘われて、サルサっぽいダンスをすることになりました。
そして今回はエディンバラ最終日の話。
あの人も最終日であります。
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CONTENTS
エディンバラにある2つの丘
丘登り?
エディンバラ最終日前夜、私は竜ちゃんと話していました。
だいぶ良くなってるよ
こないだのライブバーで踊らされてちょっと膝がピリついたけど
私はマンチェスターで左膝がぐりんっとなり左膝を痛めてしまったのです。
▲この日は壁に寄りかかっていないとまともに立つ事すらままならなかったのですが、それ以降はあまり無理をせずに生活していたのでだいぶ良くなってきていたのです。
膝が良くなってきているということで竜ちゃんから提案がありました。
登るかどうかは『丘のサイズ』によりますね?
膝痛いんだから。
ということで調べてみました。
Calton Hill – カールトンヒル
街のすぐ東側にある小高い丘です。
モニュメント的なものがいくつかありますが、ここの見所は丘からの景色です。
街からも近いし、すぐに登れる感じだったので、その日のうちに行くことにしました。
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▲エディンバラと検索するとこんな感じの写真がたくさん出てきます。
しかし、竜ちゃんが言っていた『丘登り』というのはカールトンヒルではなかったのであります。
Arthur’s Seat – アーサーの王座
エディンバラ市街南東にあるホリールード公園の大部分をしめるこの巨大な丘の頂上を『アーサーの王座』と呼びます。
上記のカールトンヒルとは比べ物にならないほどの大きさで、もはや登山に近いです。
▼映画T2で主人公がこの丘を登るシーン
『運悪く』次の日の私の膝のコンディションは良好。
また最終日ということで『せっかく来たし感』が強くて、結局アーサーの王座を登ることになってしまったのであります。
エディンバラ最終日に丘を登る
そして次の日、この日はエディンバラ最終日です。
アーサーの王座登頂に挑戦します。
天気も良く最高のハイキング日和です。
入り口は東西南北からいくつも存在するようですが
我々は▼このルートです。
入り口はなだらかな坂道でした。
また人も多くどうやら人気のハイキングスポットのようです。
しかしあるポイントから道が急変しました。
思っていたより道のりは長く、思っていたより急斜面です。
そして思っていたより足場がかなり悪くて登りにくいのであります。
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最悪のタイミングで膝がグニャグニャに!?
そしてこの旅最悪の事件が起きます。
マンチェスターで痛めた膝は軽くピリピリと痛みながらも、徒歩にはまったく支障はなく、少しかばいながら歩けば問題無しという状態。
正直この膝の痛みは本当にたいした事ないものだと思っていました。
しかし!
この丘登りの途中、ゴロゴロと岩だらけの道とも呼べないような道で私はかなりおかしな転び方をしてしまったのです。
ぐりんっ!
大丈夫ですか⁉︎
やってしまいました!
今回はマジのやつです!
ただでさえ痛みまくっていた膝を酷使したせいか、ちょっとした石ころで足を滑らせてしまい、マンチェスターで膝を「ぐりんっ」とやった数倍の衝撃であります。
例えるなら大谷翔平のフルスイングを膝に食らったような感じです。
膝から下がグニャグニャでチカラが全く入らず、まるで「足がなくなってしまったかのような感覚」であります。
問題はここからどうするのか⁉︎です。
もし『序盤』に怪我していたのであれば
となるし『終盤』だったら
となったでしょう。
しかしここは中間地点。
どうしようもないとは正にこのこと。
その場に座り込み呆然であります。
登頂達成⁉︎命がけで登る
そして帰りにここに寄っておくれ
休んでおいてください
ということで私はここでギブアップ。
頂上までは竜ちゃんに一人で行ってもらうことになりました。
…情けない
ていうか今後どうしよう…
膝がぶっ壊れた私は、メンタルまでぶっ壊れそうになりながら竜ちゃんを待っていました。
どうせ1時間くらいは帰ってこないだろうと思い、私は横になってそこからの景色を見ながらたそがれていたのであります。
ていうか歩けない体になってしまったけど、今後どうすればいいの…
もうここで一旦バックパッカー自体終了かな…
人生について考えていたところ、なぜかわずか10分ほどで竜ちゃんが帰って来ました。
ちょっと早くない?
まだ中盤だよね?
杖探しに行ってきたんですよ!
マジで⁉︎
なんと竜ちゃんは1人で頂上へ向かったのではなく、私のために『杖になりそうな木』を探しに行っていたのであります。
という『竜ちゃんとの友情』に感動したのと
悪いけど『余計なこと』してくれてるわ…
という気持ちが交差しながら再びアーサーの王座・登頂が始まったのです。
クソっ!!こんなところで諦めてたまるか!
私は勇敢なる冒険者,バックパッカーである!
膝が痛いくらいなんだ!
こんな丘くらい登ってやるぜ!
まるで『超過酷なトレッキング』をしているようですが、このアーサーの王座は標高たったの250mです。
竜ちゃんが持ってきた謎の杖と竜ちゃんの肩を借りてなんとか登頂できたのでした。
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イギリス旅行終了か⁉︎竜ちゃんとお別れ
帰りは違うルートからくだり、バスで街中へ戻りました。
竜ちゃんが発見してきた『謎の杖』が優秀すぎて、なんとか宿まで戻ることができたのであります。
そして話し合いを始めました。
次の日我々は『ヨーク』という町に行くバスに乗らなければならないのに、私のこの膝で旅を続けられるわけがないのです。
私のせいで…
私の膝がぶっ壊れてしまった以上、次の日に出発は不可能です。
しかし私の膝が良くなるのにいつまでかかるか分からないのに、その間竜ちゃんを待たせるわけにはいきません。
話し合いの結果、我々はここエディンバラでお別れすることにしたのです。
私はエディンバラに残り、竜ちゃんには予定通りヨークに行ってもらうことになりました。
ロンドンで初めて合ってからここまで常に行動を共にしていた竜ちゃん。
怠け癖のある私とは対照的に『行動力のかたまり』のようなこの男のおかげで、私のイギリス旅行はかなり濃いものになったのです。
またその独特すぎるキャラが面白くて毎日一緒にいてもまったく飽きません。
彼もまたこの旅行中は私を頼ってくれている部分がありました。
今回のイギリスが初めての海外で全く英語が喋れない彼にとって、私の存在は非常に大きなものであったようです。
つまり我々は頼り頼られ、絶妙なバランスで約2週間ここまで生活を共にしてきたのであります。
どちらか一方がストレスを抱えるような場面は一度もなく、完璧なコンビだったのです。
しかしそれも今日まで。
[次の日10:00]
お別れです。
私は宿で宿泊を延長し、竜ちゃんは荷物を持ってエディンバラを出て行ったのでした。
ありがとう竜ちゃん
またいつかどこかで会いましょう
そして1人になったその日、竜ちゃんの杖無しではまともに動けない私はほぼベッドの上でゴロゴロしていました。
するとそこへ1人のバックパッカーが現れました。
結局竜ちゃんもエディンバラに居残りです。
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