楽しかったセブ旅行を終え、シンガポールに飛ぶために再びマニラにやってきました。
飛行機の時間を把握していなかったこの私。
あろうことか余裕ぶっかまして暇つぶしにケータイゲームなどをやっていたのです。
マニラに着いたのは13:00。
そして出発は日付変わって2:00。
本来ならばホテルになんか泊まらず、荷物を空港に預けて軽く街を散策するくらいにしておくべきだったのです。
前回▼
スポンサーリンク
恐怖の夜inマニラ
タクシー絶滅した?
飛行機の時間は2時。
ホテルを出たのは23時過ぎ、空港まではタクシーで20分。
出発まで約3時間あるので余裕です。
しかしいつもなら鬱陶しいくらいにタクシーが寄ってくるこの国で1台も見つかりません。
確かに大通りから少し離れたへんぴな場所ではありましたが、それでも他の車はじゃんじゃん走っているのになぜかタクシーが通らないのです。
なるべくホテルからは離れたくないのでエントランス前でじっとタクシーが現れるのを待ちます。
10分後
ホテル前でじっと待ちます
その10分後
ホテル前でじっと待ちます
さらに10分後
飛行機に間に合わなかったらマジで最悪なんです。
楽しいことも苦しいこともそれぞれ経験しました。
別にこの飛行機に乗るまで無駄な時間を過ごしたなどとは一切思っていません。
ここ10日間はすべてこの飛行機に乗るために動いていたのです。
なので夜の街が怖いとか治安がどうのこうの言っている場合ではありません!
私はタクシーを待つのをやめて、夜中のマニラの街を歩きだしてしまいました。
フィリピン最後のジプニー
ホテルから10分ほど歩いたでしょうか、大通りのような所に出ました。
昼間と大きく雰囲気が違っていて、人も歩いておらずかなり不気味です。
するとそこに!
タクシーではなく1台のジプニー(フィリピンの乗り合いトラック)が現れました。
ポケモンでも見つけたかのような勢いでジプニーを止めました。
すると中には誰も座っておらずドライバーのみ。
タガログ語(フィリピン公用語)で何か怒鳴りつけられます。
私空港に行きたいんですけど
と話すと
他をあたれ!
と言われてしまいました。
空港まではMapを見る限りかなりシンプル。
この大通りを真っ直ぐに行って次の大通りで右に曲がってまっすぐで終わり。
1回曲がるだけです。
どうしても空港に行かなければならないし、このジプニーに乗れなかったら気味が悪いこの場所でまたタクシーを待つことになる。
ドライバーに詳しいルートを聞くと、まっすぐ行って次の大通りも通過してずっとまっすぐ行くルートだそうです。
そこで私はひらめきました。
そしてついに私はそのジプニーに乗りました。
ドライバーは何かずっとごちゃごちゃ言っていますが、大ピンチの私には何も聞こえないのです。
過去最恐の場所
ジプニーが走りはじめて20分ほど。
どんどん街の中心部から離れていき、ついに真っ暗になります。
暗くてよく見えませんが、川沿いのような所を走っていました。
そして私はMapを片手に現在地を追います。
そしてMap上で右折するポイントに差し掛かかろうとした時私は重大なミスを犯したことに気付いたのです。
なんとそこは交差点ではなくただの陸橋になっている場所で、右折して空港なんか行けるわけもないような場所だったのです。
ドライバーとの約束通りそこで降ろされ、何か大声で叫びながらすぐにどこかに行ってしまいました。
もう知らん!
じゃあな!
とドライバーに言われているような感じがしました。
そして降ろされたその川沿いの陸橋下はセブ島のドミニクと会ったときとは比べものにならないほど雰囲気の悪い場所でした。
車はまったくと言っていいほど通らない
街灯もない
何かが腐敗したような悪臭
ゴミが散乱
ガラス瓶の割れた破片があちこちに落ちており
壁には隙間なくガラ悪い落書きがされています。
そして暗くて良く見えませんが道路の反対側には数人の人影が見えます。
もうダメかもしれない…
このまま身ぐるみ剥がされて殺されて…
この川に投げ捨てられるのかもしれない…
恐怖で足が震えることなんてそうありません。
3分ほど呆然として何も考えることができず、その場に立ち尽くしてしまいました。
すると1台の車が近づいてきて、ヘッドライトで目の前の人影が照らされました。
4名のめっちゃ悪そうなにいちゃんたちが完全にこっちを見ていたのです。
マニラのウワサ
- 日本人は必ず狙われるマニラ
- ピアスをしていると引きちぎられるマニラ
- 腕時計をしていると腕ごとちぎって持ってかれるマニラ
- 中華街には死体が転がっているマニラ
と思ったとき!
その車はタクシーでした。
私の目の前で止まり声をかけられます。
チャイナ?
ジャパン?
コリア?
乗るか?
私はマニラに詳しくありません。
なのでそこがどこでどういう場所なのかもさっぱりです。
ひょっとしたらなんでもないただの川沿いなのかもしれません。
しかしもう身ぐるみ剥がされてぶっ殺されると思った私にはそれが三途の川に見えたのです。
ここにいた3分間ほど私は生きた心地がしませんでした。
そのタクシーに飛び乗り空港までなんとか到着。
心からのあざすを送ります!
もうフィリピンペソを使うことはないだろうと思い、残りすべてをそのタクシードライバーに全部渡しました。
お前何してんの!桁が違うよ!
チップは嬉しいけどやりすぎやりすぎぃ!
そんな便あるんだな
まあいいや
じゃあありがたくその金受け取るよ
あげた額は約800ペソ(2,000円)
タクシーの金額としては決して少なくない金額だと思いますが、フィリピンペソなんてフィリピンでしか使えません。
それに
という心からの気持ちなので全然もったいなくないのです。
スポンサーリンク
自分のアホさに笑ってしまう
飛行機の時間変更?
マニラ空港に着いたのは12時半。
2時発のチェックインはそろそろ始まるだろうとJetsterのカウンターに行きますがまだ開いていません。
というかその便の乗客っぽい人が私しかいません。
電光掲示板を見に行くと1番最初の便が5時で、しかもシンガポールではないのです。
これはおかしい!とそのまま電光掲示板を見続けていると、シンガポール行きは午前10時になっていました。
そこで私はハッといろんな記憶が蘇り、ニヤッと笑ってしまったのです。
ジェットスターをはじめLCCは、深夜便などの乗客が少ない便をキャンセルにして、あちら都合で勝手に時間を変えたりします。格安なので文句は言えません。
①もともと私が買っていたチケットはまぎれもなく2:15am
②しかし人気のない時間なのでしょう。『10時発の便に変更しましたよ!』のメールが3日前にちゃんと届いていました
③そして3日前私はそのメールを読んで理解し、そういうことなら(朝10時発なら)マニラで宿をとって1泊してから行った方がいいなと判断しました
④そして急いで予約したのがさっきまでいたホテルです
つまり私は①~③まで完全に忘れてしまっていて、④のマニラで1泊するぞ~!ってところだけを覚えていたのです
ありえない!と思いますか?
これには私も笑ってしまいました。
あんなに早くホテルを出る必要もなければ、あんなに恐怖に怯える必要もなかったのです。
そしてこれから9時間ほどあるので食事しなければいけないのに、すべてのペソをタクシードライバーに渡してしまいました。
そのお金があればホテルに戻れたのに…。
ほんとに恥ずかしいほどにアホなんです。
もう何から何までアホすぎるのですが
もしいつかブログとかやるんやったらこの話だけは絶対に書こう!
と決めてATMでお金を降ろしました。
フィリピン編おしまい
前回▼
次回▼