空港で財布を落とし、2カ国目にしてバックパッカー終了のお知らせかと思いきや奇跡的に財布は戻って来ました。
噂には聞いていましたがここまで台湾人が優しいとは思いませんでした。
さらに私の台湾への好意に追い討ちをかける男が登場し、私は完全に台湾が好きになるのです。
今回はその話。
前回▼
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CONTENTS
夜の台湾をめちゃめちゃ歩く
野宿を決意
台北桃園空港から台北駅はバスでちょうど1時間で着きます。
全く計画を立てずとりあえず台湾に来ちゃった私はもちろん宿など取っていません。
そして駅に着くと愕然としました。
台北駅に着いたらなんか安ホテルみたいなやつあるだろうと軽い気持ちでいたら、あたりは思いのほか真っ暗。
貧乏ろくでなしバックパッカーはまず泊まれないような高級ホテルみたいなところしかなさそうな雰囲気でした。
そこで私はなんと
とあろう事かバスを降りたすぐのベンチで横になったのであります。
そこからAgodaやBooking.comで探したら何か見つかったのかもしれませんが、もはや体力は限界だしこの時間から泊まってもお金がもったいないと判断したのです。
小遊三師匠と出会う
そしてついにiPhoneの電池も切れ、いよいよオフラインになった私は自分の電源も切るべくベンチで寝始めました。
すると笑点の小遊三師匠(こゆうざししょう)に背広を着せたようなおじさんに台湾語で話しかけられました。
何か注意を受けているのは分かるのですが、なんせ台湾語なので一切理解出来ません。
I’m Japanese
と一言だけ言うと、いきなり笑顔になり「こんにちは」だの「ありがとう」だの言ってきてとっても嬉しそうな様子。
私も楽しくなってきて少し話し、野宿をするつもりだと伝えたのですが…。
そう言って私を手招く仕草を見せる小遊三。
と思いながらも、なにやら面白そうなのでついて行くことにしました。
と言われましたが、小さい方のバッグには買ったばかりのMacBookAirと、返ってきたばかりの財布と、赤裸々な思い出が詰まったOLYMPUSのイケてるカメラなどが入っていたため怪しい小遊三に渡すわけにはいきません。
フィリピンからの大移動でもはや体力は限界を超えています。
自己紹介をしたりフィリピンの話をしたりしながらも
と心が折れそうになるし、思っていたほど小遊三師匠は面白くありません。
さらに台北の繁華街を歩きながら、安そうな宿みたいなのがチラチラ見えてしまってます。
せっかくどこかに連れてってくれているのはありがたいけど,20kgの荷物を持って歩くのがとにかくしんどいんです。
と考えながら歩く事40分。
ついに到着した場所は日本でいう健康ランドのような所でした。
こんなに歩くんだったらタクシーで良かったのにと言うと
らしいです。
超怪しい健康ランドで一泊
小遊三はマジで良い人だった
小遊三師匠と共に受付へ。
日本語の喋れる店員が400元で12時間使い放題と教えてくれました。
そして小遊三師匠は
いける?
値段いける?
と聞いてきました。
私は早く寝たかったのでOKを出しました。
と思っていたら
と彼は家に帰ってしまったのです。
その時私は彼の真の優しさに気付き感動したのであります。
ふたりで歩いてる最中、彼は「トンマン」に住んでいると言っていて、トンマンはこの辺▼
つまり私のためだけに健康ランドまで40分歩き、そこからまた台北駅まで40分。
そして少なくとも歩いて30分はかかるであろうトンマンの自宅まで歩いて帰ったのです。
夜中に約2時間て…。
本当に歩いたかどうかは知りませんが、彼はタクシーを使わない主義なのできっと歩いたのでしょう。
私のような得体の知れない会ったばかりの外国人のためにここまでしてくれる人がいるでしょうか?
支払い後すぐに全裸にされた
荷物をロッカーに入れるといきなり番号札のようなものを手首に巻かれ、浴衣っぽいものを渡されます。
そして大浴場につれていかれ、仁王立ちの店員さんはこう言いました。
あの…自分のタイミングでいいですか?
ていうかなんであなたの目の前で?
あなたは何待ちですか?
脱ぎ待ちですか?
風呂はもちろん入りたいよ!
しかしなぜ私は人に見届けられながら全裸にならなければいけないのでしょうか!
外国人観光客など誰もいない、地元の人のための健康ランド。
どう見ても私はアウェー。
店員さんの目の前で言われるがままついに全裸になりました。
すると
(にっこり)
と一言。
そしてバスタオルをもらいました。
変な感じのプレイみたいなのが催されるわけではなかったみたいなので、ホッとして大浴場に行きました。
するとそこは驚愕の光景。
風呂場にいるおっさん達マジで全員ヤ◯ザ!
ちゃんと言うと和彫の全身刺青の人ばかり。
私も少しタトゥーがありますが彼らは私とはわけが違います。
怖いもんは怖いんです。
3分ほどでサッと体を洗い、私は逃げるように更衣室に戻りました。
おっさん軍団と台湾初の食事
もう夜の12時くらいですがビビりながらも風呂に入り完全に疲れと眠気が飛びました。
お腹が空いたので食堂のような所に行くと、おっさん達全員にガン見されます。
あとあと理由はわかるのですが
と思いながらお餅いりのあっさりスープと醤油チキンみたいなやつを食べました。
フィリピンの後だったので特に美味しく感じてとても幸せでした。
でも大量のおっさん達にジロジロ見られていなければもっと幸せだっただろうな。
スペシャルマッサージ
食事を済ませWi-Fiが強いエリアを探しているといい感じのソファを発見。
充電しながらiPhoneの電源を入れてまったりしていると、40歳くらいのかなりはだけたおばちゃんがくねくねしながら近寄ってきました。
実はここはそういうスペシャルおばちゃんが多い施設でスペシャル目当てのメンズがつどう場所だったのです。
と逃げるように1階の睡眠スペースへ移動しました。
大人の映画鑑賞部屋
下の階のカプセルホテルのような仕切られ方をした2段ベッドが大量にある部屋に行きました。
その手前に異常に広い部屋を発見。
なんとそこには約50台ほどのマッサージチェアが並んでいたんです。
と思いさっそく体験。
ちょうど半分のところで仕切られてて、左サイドの25席の方がガラガラだったので私はそちらに座りました。
そしてマッサージを開始しようとすると電源が入りません。
隣に移ってもやっぱり動きません。
なんで?と思い、なぜか25席ほぼ満席の右サイドへ移動してみました。
するとそこはありえない状況だったのです。
マッサージチェアは全て同じ方向を向いていて、正面の特大スクリーンに男性向けの映像作品がガンガン映っていたのであります。
しかもかなりのオールディーズ。
ジャンルはパンクよりのハードコア。
そして上の階で遭遇したスペシャルおばちゃん軍団5名がその部屋をうろうろするといった状況。
なるほど…とこの施設の仕組みについてなんとなく理解しました。
と、スペシャル軍団のクオリティの低さを思いながら静かにその場を去りました。
日本では確実に摘発されそうなめちゃめちゃ怪しい健康ランドでしたが、台湾ではそこはパブリックな場所なんでしょう。
大きく身の危険を感じる事はありません。
むしろもっと長く居たかったと思うくらい快適でした。
同時に
さてはあいつ通ってんな?
と思いながら眠りにつきました。
お恥ずかしい
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