入国で一悶着、ただのタクシー移動で一悶着とインド旅行の難易度の高さを再確認したこの私。
現在執筆中はゴア在住の「日本人彫り師を訪ねる旅・インド修行編」ですが、もうすでに修行が始まっているようなインド初日でした。
スタバで死ぬ程暇を潰し時間は21:00。
23:00発のゴア行きの電車に乗ります。
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チャトラパティ駅
スタバの店員さんの「あいつまだいるよ感」を強く感じたためまだかなり早いですが駅に到着しました。
ムンバイの主要駅であるチャトラパティ駅はとても美しい建物です。
しかしこのような写真を撮るためにはクラクションぶっ放しで激しく行き交う「車」「トゥクトゥク」「野良牛」「野良インド人」を交わしながら道路のど真ん中に立たなければなりません。
▼ひどすぎるインドの交通事情
今回私が乗る電車はエアコン無し3段寝台列車の「SL」と呼ばれているクラスの席です。
どうやらこの日は予約が多かったらしく下の席が取れなかったので、私の席は進行方向側の3段の1番上になってしまいました。
3年前のインドでもよく乗っていたので要領は心得ているつもりですが、睡眠中に急ブレーキを踏まれた場合落下して死ぬ可能性があるのには変わりないので若干ビビっています。
しかしその決して安全とは言えない寝台でのドキドキを遥かに超えるドキドキがそこにはあったのでした。
名前の意味
インドの列車は基本遅延します。
しかもその遅れ方が異常で、1〜2時間は当たり前。
時には1日以上遅れてその電車は無かった事にされるという事も珍しくはありません。
しかし今回の「ムンバイ発▶︎ゴア行き」はなぜか1時間も早く到着して、運良く時間通りに出発できるようです。
さっそく自分の席を探し席についたのですが、そこでは白人の女の子バックパッカーも一緒でした。
シンです
私はソフィー
アムステルダム出身よ
彼女はオランダ人のソフィー26歳。
終始へらへら笑っているところと、肌を露出しすぎて周りのインド人すけべおじさん達からジロジロ見られているのに全く気にしていない感じから、なかなかのアホさがにじみ出ているなという印象。
ソフィアとは違うの?
イタリアだとソフィアって言われちゃうしスペインだとソニアって呼ばれるんだけど、オランダではソフィーって発音するの
だからシンもソフィーって呼んで
ソフィーさん
英語 | イタリア語 | スペイン語 | |
George | ジョージ | ジョルジョ | ホルヘ |
Margaret | マーガレット | マルゲリータ | マルガリータ |
Steven | スティーヴン | ステファノ | セヴァスチャン |
このように欧米人の名前は語源が同じでも国や言語によって呼び方が異なってきます。
でも私全然バックパッカーの知恵が無いからいつも失敗ばっかり!
特にインドはほんと大変だよ
実は私もすごいアホなんですよ
シン(慎)の意味は「気を付ける」とか「気を配る」みたいな意味なのに
こないだは飛行機の日にち間違えちゃったし…
名前変えなよ!
あはは!
アホ同士仲良くなれそうです。
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知恵
インドなどの「生活をしているだけで疲れてしまうようなぶっ飛んだ国」にいると、外国人バックパッカーに会うだけでかなり安心します。
ソフィーはここ何日も自分と同じ境遇の人とは話していなかったようで、久しぶりにインド人以外の人間に会ってとても嬉しそうです。
彼女の名前を聞いて、私は3年前にインドのジャイプルで会ったメキシコ人のソニアを思い出しました。
同じ部屋だった彼女は終始ケツが出ていて、もはや目のやり場に困っていたという思い出しかありません。
そして今回のインドでもソニアと同じ「知恵」の意味を持つソフィーと知り合いましたが…
今回も目のやり場に大変困っております!
ソニアもソフィーも肌を隠す知恵がないのか!?
[23:00]
至近距離のソフィーがセクシー過ぎて目のやり場に困った私は知恵を働かせて寝る事を提案しました。
Good night Shin
身長が160cmも無い,白人にしては小柄な彼女は狭い寝台にすっぽりと収まっています。
彼女も私と同じ上段の席だったらしく,どうしても私の位置から真横にいる肌出過ぎ女が目に入ってしまいます!
ハッキリ言って可愛すぎて寝れませんよ!
落ちて死ぬかもしれんという心配よりもドキドキするわ!
なんとか寝台から落ちること無く、なんとか恋に落ちる事も無く無事10時間の列車移動を経てゴアに着いたのでした。
遊びだからこそ全力
朝7時頃に目覚めた私はゆっくりとはしごを使って下におります。
ソフィーはもう起きていて、道中で購入したのであろうチャイを飲んでいました。
インドの列車は駅で車両が停まる度にチャイやコーヒー、サモサなどの飲食物を販売する人が現れます
寝れた?
私はどこでも寝れますからね
もう後1〜2時間でゴアに到着します。
私もコーヒーを購入して、少しだけソフィーと話をしました。
インドが好きなの?
ん〜まあ…
(ほんとは全然好きじゃないです)
でもほら
別にこれは仕事でもないし、まあ…しょうもない旅行だよ
それ関係ある?
旅行は旅行
どっちも自分の時間だよ?
そうだね
「仕事以外にも全力で取り組むのが普通」
彼女がそう言ったように聞こえました。
給料が発生している「仕事」じゃないと本気になれないというのは日本人特有の性格であると思います。
“仕事だからちゃんとしよう”
“お金をもらってんだからしっかりやろう”
日本人のそういう仕事に対する意識の高さは間違い無く世界一です。
もちろん悪いことではないし、もしろ日本人が世界に誇れる素晴らしい国民性であると私は思っています。
しかし逆にそれ以外の時間をないがしろにする理由はどこにもありません。
せっかくこうやって自分の時間と金を使ってわざわざ来ているのだから、仕事と同じくらい本気で遊んでもいいんだと。
彼女の一言を聞いて人の生活に対する考え方の根本的な部分に気付きました。
私は「日本人」をやり過ぎていたのです。
きっと楽しいよ!
それもいいかもね
アンジュナビーチはゴアの中でも特にヒッピーが集まるジャンキープレイスです。ドラッグがいとも簡単に手に入る場所で、それを求めて世界中からバックパッカーが集まっています。クラブもいくつかあり、海岸沿いのレストランやバーでは朝から晩までダラダラする欧米人で溢れかえっています。
私はそういう人達のような生活に興味はありませんが「アンジュナに行く」と聞いたソフィーは「シンもドラッグを求めてアンジュナに行くのかな?」と思ったのかもしれません。
自分と同じような「外国人旅行者」を見つけて安心した事と、私を少し心配してのお誘いであったと思います。
それはお節介のようなものではなく、彼女が自身の旅をより楽しいものにするためのものだと感じたし、私も悪くない提案だと思ったので素直に「いいねそれ!」と思いました。
まず…
可愛いですし…
私の目的地であるアンジュナビーチに1番近い駅、Thivim駅に到着しました。
ソフィーはこのままゴアの南部まで列車で行くらしく、Facebookを交換してここでお別れしました。
気をつけてね!
アンジュナに行く事があれば連絡するよ
バイバイ!
楽しんで
今回のインド旅行は「彫り師に会いに行く事」が目的です。
もしこのような旅の目的が無かったら彼女に誘われるがままついて行っていたかもしれません。
しかしそれでは「全力で遊んでいる」事にならないので、私は彼女の誘いを断り当初の予定通り前に進んだのでした。
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