タイ

【旅行記197】バンコクの彫り師の技術はすごい【タイ16】

1年間のオーストラリア生活が終わり私は再びバンコクに戻ってきました。

タイとラオスで一文無しになり地獄の生活が始まるかと思いきやそうでもなく、間違いなく私の人生で1番楽しかった1年となりました。

さらに運良く仕事にも恵まれ、12,000ドルの貯金を作ることができたのです。

その後タトゥーに興味を持ち、それまでぼんやりと生きていた私に人生の目標ができました。

彫られたことは何度もありますが彫ったことは無し!

知識無し、経験無し、情報無し、人脈無しから新しいことを始めるなんて、難易度が高すぎる。

しかし記憶の超片隅に残っていたインド在住の『日本人彫り師』を私は思い出したのです。

[2016年8月]

連絡先も何も知らない「その人」を訪ねる旅インド修行編が始まってしまいました。

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一旦バンコクに寄った理由

バックパッカーの感覚

2013年に私が「その人」と会ったのはインドなのですが、なぜ一旦タイに来たのか。

1年間のオーストラリア生活で失いかけていたバックパッカーの感覚を取り戻すためです。

オーストラリアでは毎日仕事をして規則正しい生活を送っていたので、バックパッカー旅行で日々起こるランダムなハプニングに瞬時には対応出来ないかもしれないと思っていました。

ましてやそれが世界一パンチが効いている国インドだと尚更なのです。

汚い生活環境とか暑い気候に慣れておくために一旦バンコクに来たのでした。

何にせよバンコク乗り換え

オーストラリアのパースからインドのムンバイまでの直行便が無かったので結局どこかで乗り換えることになります。

私のような貧乏ろくでなし系バックパッカーが使える航空会社はLCC一択なので、結局マレーシアのクアラルンプールかバンコクなどのアジアの都市で一旦乗り換えをするしかありません。

そういうことならバンコクでちょっとゆっくりしてからインドへ行こうじゃないかということで、「パース▶︎バンコク」と「バンコク▶︎ムンバイ」を別々に購入したのでした。

タトゥーを入れたい

そして最大の理由はバンコクのタトゥーアーティストを見ておきたいというもの。

私はこれまでいろんな国でタトゥーを入れてきましたが、バンコクの彫り師はかなり技術力が高いのではないか?と思っていたのです。

タトゥーに限らず「技術力」の高さは練習量と実践での経験量に比例すると私は思っているのですが、彼らのそれはものすごいです。

世界一バックパッカー旅行者を集めるバンコクには、タトゥーを入れたい人が世界中から集まっていると言っても過言ではありません。

以前小さいタトゥーをバンコクでやってもらった時にはどの店にもランチ時のラーメン屋のようにおびただしい量の客で溢れていました。

そして彼らバンコクのアーティストは朝から晩まで彫り続けるのです。

バンコク以外でこのような光景は見た事がありませんでした。

またアジア人特有の細かい性格とタイという国の文化のひとつにタトゥーがあることから、タイ人の彫り師のレベル高さを感じていたのでした。

タイのタトゥー文化

[Sak Yant-サクヤン]

1000年以上の歴史を持つタイのタトゥーの文化はサクヤンと呼ばれ、仏教による「力」と「保護」を目的として主に僧侶の背中上部に同じデザインのものが彫られ続けています。

そのため国民のタトゥーへの認識が日本やその他外国と大きく違います。

逆に私は白人には二度と頼まないと決めています。
大雑把でどこかしら人を舐めている彼らの性格は作品にも滲み出ている事を私は身を持って経験しているのです。

打ち合わせや下書きの段階でそのテキトーさが見て取れます。

しかしその白人彫り師のテキトーな性格を反面教師にしたことが「自分でやろう」と思ったきっかけになったので、存在自体までは否定できません。

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バンコクのタトゥースタジオ

以前泊まっていたカオサンロードのNAT2という日本人がよく溜まっている宿にチェックインしました。

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タイでよく見かける髪の編み込み屋でやってきたのであろうふたりの日本人女子コンビと知り合いました。

スイカを2個盗んできたようなエリと、大木凡人(オオキボント)のようなメガネをしているナオ。

おしんぽこ
おしんぽこ
こんにちは
エリ
エリ
こんにちは〜!
ナオ
ナオ
飲みましょうよ
おしんぽこ
おしんぽこ
ちょっと用事があるのでまた夜に

相変わらずたくさん日本人がいますが、今回の目的は以前のような旅行ではないので軽く挨拶をするくらいでいきなり乾杯のようなことはしません。

部屋に荷物を置いてすぐに外へ出ました。


オーストラリアで独学で練習していた時、それはもう毎日のように絵を描いていました。

今回はその時に描いた蜂の絵を彫ってくれる人を探します。

カオサンロードには無数にタトゥースタジオが点在しています。

以前お世話になった場所は閉店していて廃墟になっていたので、歩きまわって7件のタトゥースタジオを見てまわりました。

タトゥースタジオA

とりあえず「Tattoo」という看板が目についた店に入ってみました。

中には数人の客と彫り師。

なかなか繁盛しています。

おしんぽこ
おしんぽこ
こんにちは
タトゥーやりたいんですけど
デザインは決まってます
彫り師
彫り師
ちょっと見てもいいかな?

私が描いた蜂の絵を見ながら一言。

彫り師
彫り師
10,000バーツ
おしんぽこ
おしんぽこ
たかっ!

10,000バーツは33,000円ほど。

半額くらいを想定していたのでこちらは無しです。

タトゥースタジオB

おしんぽこ
おしんぽこ
こんにちは〜

飯食いよる!

清潔であるべきタトゥースタジオの中で焼きそばのような物を食べているおっさん。

直感で嫌な感じがしたので退店します。

タトゥースタジオC

カオサンロードの端っこのほうで小さなタトゥースタジオを発見したので入ってみます。

おしんぽこ
おしんぽこ
ん〜…

迎えてくれた男の体には一切タトゥーが入っていません。

別に技術が確かなら良いのですが、タトゥーが無い人に彫られるのはなんだか嫌じゃないですか?

例えるなら総入れ歯の歯医者、スキンヘッドの美容師、魚の腹わたを見て「無理ぃ〜」とか言っているネイルをしたギャル板前。

信用に値しないのでこちらもちょっと話して退店しました。


その後も4件のタトゥースタジオをまわり「BKK Ink Tattoo Studio」というところでデザインを描いてもらうことにしました。

そして次の日。
実際に彫ってもらって完成!

実際に彫られながら彫り師の技術を間近で見てかなり勉強になりました。

蜂の巣をイメージした六角形を腕一周してもらうアドリブもなかなかイケてます!

細かいラインや、薄いグレーの塩梅も上手すぎて感動しました。


エリ
エリ
シンさんタトゥー終わった?
おしんぽこ
おしんぽこ
うん
いい出来だよ
エリ
エリ
見せて〜!
ナオ
ナオ
かわい〜!
あれ?蜂なのに針が無いですね
おしんぽこ
おしんぽこ
ほんとだ!針が無い!

まあこれも旅の足跡です。

右利きの私は右手に掘ることができないので、いつか誰かに針を彫ってもらうことにします。


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