ほぼ無一文状態でワーホリをスタートして早1ヵ月。
シドニーに到着して2日目に決まった私の職場『Restaurant Sakura-咲良レストラン』での仕事もだいぶ慣れてきて、生活は安定してきています。
そんな中【旅行記133】でできた彼女シズちゃんがシドニーにワーホリで来るということで、ふたりで住むための家探しをしたのですが…。
前回▼
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家探しの模様
前回の話でシドニーでの家探し事情のことをちょっと書きました。
今回はその話です。
オーストラリアのワーホリの人たちがよく使っているコミュニティWebサイトは3つ。
Gumtree以外の2つは日系です。
私の職場が日本人経営の日本食レストランであるため、住処くらいは英語環境にしておきたいという私の希望により、なるべく日系サイトは使わずGumtreeで物件を探しました。
希望はふたりで週400ドル以下のオウンルーム(個室)、シドニーの中心部よりの立地で、できればまともな人たちとシェア。
果たして見つかるのでしょうか。
カマハウス
最初にアポを取った物件は
「女性もしくはカップル限定」
海外の賃貸あるあるで女性限定は安いというものがあります。
この物件は女性ひとりなら週250ドル、女性ふたりもしくはカップルならひとり180ドルずつです。
立地も良く、写真を見る限りキレイでいい感じです。
ここのオーナーとメールでやり取りを続けていましたが、
家の前に着いたら電話してね
といったメールを受け取っていたので、ハウスオーナーに電話をかけました。
部屋を見に来てて、今着いたんですけども
どういうこと?
部屋を見に来た?
どういうこと?
どういうことって、それこっちのセリフやん?
声を聞く限り男性のようですが、つい先ほどまでメールでやり取りをしていたのに、電話をかけると「部屋を見に来た」の意味が分からないと言われてしまいました。
意味が分からないのはこちらも同じですが「電話番号が間違っていたのかも?」と思い一旦電話を切ってメールを送りました。
さっき電話したんですけど、先ほど出ていただいたのはあなたですか?
するとすぐさま返事が。
そうだったのね。ごめんなさいうちは女性限定だから、男の人の声がして状況がつかめなかったの。わざわざ来てもらってて悪いけど、うちに男性は住めないから
これはおかしいですね?
確かに女性限定と記されていましたが、同時に「もしくはカップル」とも記載されていたし「我々は日本人のカップルです」と事前に伝えてあります。
私としては今回アポを取った4件のうちで一番狙っていた家なので、ここで食い下がるわけにはいかず再び彼に電話をかけました。
あの~カップルもOKって書いてあったと思うんですけども
せっかく来てもらってるし中に入って!
なにやらよく分からない状況ではありますが、なんとか部屋を見せてもらえることになりました。
2階建の横長のビルで、かなり高級感のある建物です。
指定された部屋番号のピンポンを押すと現れたのはタイ人の男性。
それはもうもう誰がどう見てもオカマちゃんでした。
まあ、私も男だけどぉ~♡
グハハハハハハハ!
あまりにも個性が溢れすぎていて過ぎていて少々取り乱しましたが、どうやら悪い人ではなさそうです。
男子来たわよ男子~!
オカマオーナーはなぜか全部屋をまわり、住人の女性たちを集めました。
そしてあっという間に私の前に10人もの女性が集まったのです。
ヨーロピアンと思われる白人が3人、それ以外はアジア人で、意外にも日本人女性が5人もいました。
オカマから話を聞いた所、この家は基本的には男子禁制の女子ハウスで、カップルと書いてはいたけどそれは同性愛カップル(ゲイ含む)のみ。
つまり普通の男の私は住む資格がないとのこと。
しかし住人と私が一回会ってみて、住人の女性たちが「この人なら別に問題ないんじゃない?」というジャッジをくだせば例外的に住んでいいとのことでした。
いやそれ『カップルOK』の記載やめたほうが良いっすよ?
他のところにします
ありがとうございました
死ぬほど気を使いながらの生活を強いられるのだろうと判断した私は、部屋も見ずにその場を去ったのでした。
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ジャンキーハウス
次に見に行ったのはシドニー中心部から若干西のエリアです。
ネットで見た時の部屋のクオリティが半端じゃない
『ダブルベッドがふたつある広々ルーム』
値段はふたりで週460ドル。
結構高いのですが、ポストのリンクと写真をシズちゃんに送った時に彼女が
と、大変気に入っていたので見に行くことにしました。
しかし、現実はかなりヒドいものだったのです。
中はゴミで荒れ放題、ニオイやホコリもすごいし、デカイ犬が2匹も室内をうろうろしている超不衛生ハウスでした。
さらに治安が良くないエリアにいそうな悪そうな兄ちゃんたちが7人ほど中にいて、挨拶をしても返事ができないほどに何かしらのドラッグでキマリまくっているのです。
▼まさにこんな感じ
一応部屋を見せてもらいましたが、蜘蛛の巣だらけ、壁紙はバキバキに剥がれ、水濡れを放置したのかフローリングも所々劣化しているし、一部にはコケのようなものが元気に育っています。
ネットに載っていた情報や写真とはかけ離れたクオリティの低さでしたが、一応ダブルベッドがふたつ置いてあって、その部屋を使って良いとのこと。
あれ?世界遺産かな?
と思うほどのボロさに唖然としてしまい、この家もこちらからまた断るのでした。
嘘つきハウス
3件目はUltimo(ウルティモ)という、シドニー大学があるエリア。
学生が多く住んでいるため、シドニー中心部に近い割には比較的家賃は安めです。
内容は
「ふたりで320ドル二段ベッドがひとつ置いてある部屋、学生にオススメ」
私は彼女のシズちゃんとふたりで住むための部屋を探していますが、ベッドは分かれていても問題無いと考えています。
なぜなら私は昔から寝言がすごいらしいので、ひとつのベッドで寝るとなるとご迷惑をおかけすることになりかねないのです。
また飲酒時にはいびきも確認されており、彼女であろうと極力一緒に寝ることは控えたい。
しかしシズちゃんはどうでしょうか?
彼女はバンコクでの別れ際、鼻水が吹き出るほどに私を愛しているようなので、ひょっとしたら二段ベッドは嫌がる可能性があります。
- [バンコクで別れ際のシズちゃん]
ということで聞いてみました。
一応ふたり部屋らしいけど、やっぱり一緒に寝たいですか?
シン君寝言すごいし
いびきもしてるし
ラオスではオナラしてたから別のベッドが良いな!
オナラだと⁉︎
突然のカミングアウトに若干取り乱しましたが、彼女の了解も得たところで早速その部屋を見に行きます。
しかしWeb上ではUltimoと記載されていたのに、住所の詳細を送ってもらったところ、そこはNew Townとかいう全然違う場所でした。
しかしせっかくアポを取ったので見に行くことに。
到着するとそこは高層マンションで、その一室を何人かでシェアしているようです。
22歳くらいの若いアジア系のふとまゆ男が案内してくれました。
シェアハウスあるあるで、金を持っている留学生がフラットや一軒家を個人で借り切り、違法的にベッドを置きまくって小銭を稼ぐ系の家だと思われます。
あんただけ?
カップルって聞いてるけど
でももうすぐ来ますよ
彼女可愛い?
俺日本の女好きなんだよね
彼女おっぱいデカイ?
写真見せてよ
初対面からなんやその態度?
出会い頭から印象が悪いヤツでしたが、いい加減決めたいので部屋を見せてもらうことにしました。
しかし私はそこで目を疑います。
「二段ベッドが置いてあるツインルーム」
だと聞かされていたのに、そこは二段ベッドが4台ギュウギュウ詰めで置かれた8人部屋だったのです。
へっへっへっ
なにもかも嘘ばっかりだし、そもそもこのオーナーの態度が気に食わなかったのでそこも一瞬で断り帰宅しました。
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かぶれハウス
Gumtreeで見つけて見に行った3件はどれも納得いかず、英語環境ハウスは諦めて日系のサイトで物件を探しました。
中華街のあたりで立地は悪くない場所です。
内容は上記のふたつを合体させたような、これまた怪しい物件です。
「女性もしくはカップル限定、学生にオススメ」
日本人の女性の名前が記載されていたので日本語でメールを送ったところ、その人は
海外かぶれ女あるある
『日本人相手なのに英語でメール返すやつ』
でした。
▼これがその時のリアルなメールの文面
こんにちはシンです。
日豪プレスを見て連絡しています。
カップルなんですが、もしまだ空いていましたら部屋を見せていただきたいです。
hi shin.
nice 2 meet u!
thank you message.
以下省略
ご連絡ありがとうございます。
こちらは2人とも日本人ですので、日本語で問題ありません。
sorry.
i living aus 3 year so english is better 2 me.
分かりました。
それではよろしくお願いします。
thanks a lot!
まず私とその方は会ったこともないのに「Nice to meet you」を日本の英語教育で習った通り「初めまして」と変換してしまっている時点で、私はこの女を英語のメール送れるよアピールしたいだけのかぶれ女だと判断しました。
そしてアホの私でも分かるほど間違えまくりの下手くそな英文だったのです。
「Thanks a lot」という言い回しを彼女は最近覚えたのでしょうか。
家を見に行きたいとメールを送っただけで、そんなに世話したつもりは無いのにめちゃめちゃ感謝されています。
また文の最初が大文字じゃなかったり、toを2、you をu、mateをM8など、個人的にはかなりイラッとするような文面なのです。
さらに3年住んでいるから英語のほうが調子良いと書かれていますが…。
そんなことないやろ?
つい英語出てしまう系帰国子女に憧れとるだけやろ?
メールだけでここまで人の印象って決まるんだなぁと考えながら、かぶれ女に会いに行きました。
(こんにちはかぶれさん)
How are you?
(調子はどうですか?)
My girlfriend is gonna come to Sydney a week later.
(彼女は1週間後にシドニーに来るんで)
すみませんちょっと聞き取れなかったです
日本語で大丈夫ですよ
なんやそれ!
英語のほうが調子良いと聞いていたのでわざわざ英語で挨拶をしたのに、私の発音がおかしかったのか、彼女のリスニング能力が低いのかは分かりませんが、聞き取ってもらえず私はお恥ずかしい気持ちです。
しかし会って話してみると普通の人で安心しました。
家賃は今回見に行った4件で最安のひとり150ドル、ふたりで300ドルです。
さっそく部屋を見せてもらいましたが、可もなく不可もなくといった感じだったのでついにこちらのかぶれ女ハウスに決めたのでした。
このかぶれ女が運営するシェアハウスにはもちろん他のかぶれ女が集まります。
次回はそのかぶれハウスの中の話。
前回▼
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