こちらは竜ちゃん。
私のイギリス旅行の相棒です。
あまり笑顔を見せることなくとっても変な雰囲気の持ち主ですが、行動的で心から観光を楽しむ男です。
すぐ休憩しがちのフットワーク重めバックパッカーの私にとってこういう人間が側にいるのは非常に励みになります。
そしてロンドン観光も十分に楽しんだので、今回はNational Express–ナショナルエクスプレスの長距離バスでリヴァプールへバス移動します。
前回▼
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National Express – ナショナルエクスプレス
チケットの買い方
ネットから購入
めっちゃ簡単です。
▼公式サイトに行きましょう。
https://www.nationalexpress.com/en
- 出発する場所と行き先
- 日付と時間
- 人数
を入力してFind my journey
好きな時間と値段を考慮してあとはカード情報を入力してEチケットをゲットです。
QRコードがメールで送られてくるので、乗る前にそれをスマホからドライバーに見せるだけ。
窓口で購入
これはおすすめしません。
なぜならめっちゃ高いからです。
ネットが使えない世代や、よくわかってない外国人の『足元を見てる価格』としか考えられないほど高額です。
場所はヴィクトリアコーチの1番乗り場の奥、端っこの方です。
ロンドンの乗り場は2箇所
▲の『ヴィクトリアコーチ』ともう1つ『ゴルダーズグリーン』というバス乗り場がロンドンにあります。
ここは電車駅のゴルダーズグリーンのおまけ程度にあるバス乗り場なんですが、ロンドンの北側にあります。
イギリスの北方面からロンドンに帰ってくるときはここで降りることを強くおすすめします。
ヴィクトリアコーチまで乗るとロンドンの市街地に入ってから急に道が混みはじめ「あとちょっとで着くのに」ってところから1時間以上かかるのに対して、ゴルダーズグリーンの駅からはロンドンの中央駅であるキングスクロスまで電車でスッと行けるからです。
また有名LCCの『RyanAir』専用の空港である『Stansted-スタンステッド空港』までのバスもここから出ているため上手いこと使いましょう。
出発!いざリヴァプールへ!
チケットをゲットした我々はバスに乗り込みリヴァプールへ出発しました。
出発時間は13:00、到着は19:30の予定です。
チケットの値段は10ポンド(当時のレートで1800円)です。
車内は『充電用のコンセント』と『ちゃんと使えるWi-Fi』があるので快適。
6時間ちょいの長距離移動で久しぶりにバックパッカーっぽいことをしている気持ちです。
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可愛すぎる男竜ちゃん
英語の勉強をしている
前回の話で、ロンドン観光で体力を使い切った私は英語の苦手な竜ちゃんに英文をいくつか書いた紙を渡し、ひとりで好きなように観光してもらいました。
なんとその紙に自分なりに新たに英文を書き込んで勉強していたのです。
昨日は別行動だったじゃないですか?
やっぱりひとりだと大変だったんですよね
だから少しだけでもこの旅行中に喋れるようになりたいんですよ
私が2年前にアジアをまわっていたころ、バスの中で必死に単語を覚えていたことを思い出して少しほっこりしました。
加えて急激に英語力が伸びたカナダでの地獄を思い出して軽くゾッとしました。
チアーズ
6時間以上バスに乗るので途中で休憩がありました。
すかさず降りた我々は近くにあったカフェにコーヒーを買いに行きました。
いつもは私がふたり分を注文していたのですが、このときはひとりで私と違うカウンターに並んだ竜ちゃん。
ニヤリ
「これは面白い」と思って観察していたところ、なんと普通に注文していました。
私のほうが先に終わったので、コーヒーを片手に竜ちゃんの後ろのほうに近づいてみました。
するとお金を払いコーヒーを受け取った瞬間彼は小さい声で
と言ったのです。
Cheers
本来お酒の席での「カンパーイ!」のときに使う言葉ですが、イギリスではかるい意味での「ありがとう」にも使えるのです。
コーヒーをもらった時なんかはベストタイミングのイギリス英語と言えるでしょう。
しかし!
声が小さ過ぎて店員さんには伝わっていません!
(なんですか?)
ちあーず…
Sorry ?
Do you wanna have something else ?
竜ちゃんの英会話修行は始まったばかりです。
竜ちゃんの鼻歌
コーヒーを飲みひと息ついたあとは再びバスに乗り込み出発です。
よく喋り笑い話が好きでアホでテキトーな私とは対照的に、竜ちゃんは物静かであまり表情が変わらない何かの職人のような人間です。
しかし出会って間もないとは思えないほどなぜかかとても気が合います。
なので別に会話がなくお互い黙り込んでいてもまったく気まずい感じがありません。
このリヴァプールへ向かうバスの中、竜ちゃんはずっと音楽を聴いていました。
何を聴いているのか別に興味はなかったのですが、たまに
ふふんふふ~ん
と鼻歌が聞こえてくるので若干気になっていたのです。
そしてついに口まで動き出しました。
うぃきゃーうぉぉっあぁぁ
これは!なんか聴いことあるようなないような!
車内はガラガラで我々の他には数名しか乗っておらず静かです。
そんな中、隣から小さな声で聞こえてくる竜ちゃんの歌声で『何の曲か当てるゲーム』を勝手に開催しました。
答え合わせをするために竜ちゃんの肩を叩きます。
声出ちゃってました?
静かにします
曲は?曲は何?
自分が好きな音楽を教えたらこっそり友達が聴いてると嬉しくなりませんか?
竜ちゃんはそんな素直で純粋な可愛げのある男だったのです。
ふんふふんふふん~…
リヴァプール到着!しかしトラブル発生
宿の場所がわからず迷宮入り
そしてついにリヴァプールに到着しました。
時間は予定通り19:30。
もうあたりは真っ暗なので早く予約していた宿にチェックインしたいところですが、問題発生です。
なんとGoogle Mapsが示す場所に行っても『それらしき建物』が見当たりません。
そもそもイギリスには古くて高い建物が多く残っていて、ぱっと見じゃそれが何なのかまったく分からないのです。
住宅も銀行も病院もH&Mもケバブ屋も全部同じような建物だったりします。
特にリヴァプールは『街自体が世界遺産に登録されている』ほど古い街並みを守っている町なので余計にどこが何なのかわかりません。
見つからないまま1時間以上歩きまわったのですが…。
いきなりの怒り女にびっくり
そこで「おそらくここだろう」と思う大きな建物があるのですが、看板や住所表記がありません。
ということでピンポンを鳴らしてみました。
ブィィ~!
…
…
…
もっかいやってみます長押しで
ブィィィィィィィィィィ~~!!
…
…
…
ブィ…
と、その時!
押している間はずっと鳴るブィータイプのブザーをちょっとだけ押したところ、いきなりドアが開き、ひとりの女性が『ブチギレ状態』で現れたのです!
いきなりドアが開いてめちゃめちゃ驚く我々!
そして聞き取り不可能なリヴァプール英語の超早口で、尋常じゃないほど怒られるのであります!
いやそんなことより!
2回目の長押しの「ブィィィィィ~~!」があまりにもうるさかったのでしょう。
それはもう尋常じゃない怒り方です。
英語なのに訛りが凄すぎてまったく聞き取れませんでしたが『Boyfriend』という単語が出てきたので、表現が不適切かもしれませんがセックスの途中だったのではないか?と我々は推測しました。
まためちゃめちゃ怒っていたので、間違いなくここは我々の目指す宿ではないということも分かりました。
そしてその後は若干テンションが下がりながらも聞き込みに聞き込みを重ね、なんとか予約していた宿へ到着できたのでした。
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ビートルズが好きで良かった
なんとか宿についた頃にはもう21:00をまわっていました。
チェックインお願いします〜
だいぶチェックインには遅い時間ですが、ポールマッカートニーに似ている親切なおっちゃんが対応してくれました。
ムムム?君たち日本人?
ビートルズ好きなの?
それでリヴァプールきたのかな?
若干言わされた感は否めませんが、ビートルズが好きだと答えるとポール似のおっちゃんはとても喜んでいました。
キミタチみたいな旅行者が来ることがとっても嬉しいんだ!
トイレとシャワーは各階にあるよ
これがWi-Fiパスワード
朝食も7:00からあるから良かったらどうぞ
そしてこれがリヴァプールの観光マップ
『ビートルズミュージアム』は絶対行くんだぞ?
楽しんでな!
チェックインを終えたころ、私はおっちゃんの優しさとビートルズ愛を深く感じ、つい先ほど『怒り女』に怒鳴られたばかりとは思えないほど気分が良かったです。
小学校の時から聴いていた『ビートルズの出身地』に大人になって来れたことへの実感が湧いてきて感動です。
もちろん明日からのリヴァプール生活も楽しみですが、もうこの地に来ただけでほぼ満足してしまっている私でした。
初めて言われたなぁ
何はともあれ無事リヴァプール到着です
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