トロントにワーホリに来て早くも3ヶ月以上が経ちました。
住居探しで美女と共に生活をしてみたり、仕事探しに苦戦したり、やっと見つけた職場をクビになったりと波乱万丈ではありましたが、様々なことを経て無事生活の基盤は固まったように思います。
そんな生活の中でふと気付いたことがありました。
マジで毎日
仕事でも会って、休みの日も会う。
今回はその話。
前回▼
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CONTENTS
職場のメンバーと毎日一緒?仲良すぎる日本人
私の働く店
「Soul」
私が働いているレストランバーの名前であります。
同じオーナーでもう1店舗違う名前でKingストリートにお店がありますが、そちらはどっちかというと食事に重きをおいたレストラン。
日本人が数名働いており、その影響でSoulの方にも数名日本人スタッフが在籍しています。
私もその1人であり、今やかなりの重要人物として日々労働しています。
そんな私と同様にレギュラーメンバーである、共に働く日本人2人を紹介します。
北海道出身の伊達さん
人の入れ替わりが激しいこの店で残っている唯一の私の先輩であります。
年齢は私の5つ上、当時32歳くらいだったと記憶しています。
何年も経った今でも連絡を取り合う程の仲でありまして、トロントで働いていた時から仲良くしていました。
私が一番笑った彼についての思い出は
「腹減り過ぎてキレる事件」
めったに怒ることのない非常に穏やかな性格の彼でありますが、ある日完全にブチギレてしまったのです。
我々が働く店「Soul」はバカみたいに忙しいアメリカンバーであります。
その忙しさはこちらから。
大まかに別けて
- 1ストーブ(ガス台でフライパン)
- 2フラットトップ(鉄板焼き)
- 3フライヤー(揚げ物とサラダ)
の3ポジションがあり、これを3~4人で回します。
伊達さんはその日Soulで一番の花形であり超多忙ポジション、『フラット』のポジションにおられました。
ここで作る料理は
- チーズステーキ
- バーガー
- スティームバン(肉まんみたいなやつ)
のたったの3種類ですが、その3種類がお店の人気トップ3なんです。
夜のみの営業で平日から5,000ドルを叩き出すお店で、1品の値段設定は$5~と超激安。
そりゃあもうとんでもない注文の入り方をします
え~っと、
5 チーズステーキ!
11 バーガー!
7 スティームバン!
お願いしゃっす!
無理だよ!
とりあえずそこまでやったらなんか食べ…
はい、追加で4 チーズステーキ!
3 スティームバン!
よろしく!
絶対無理だよ!空腹だもの!
そこまでやったら私かわります!
お腹空いてんだよ?
食べる時間ないじゃん
だってお腹空いてんだから…
ブツブツ…
お腹マジで空いてんだよ
ブツブツ…
ボソボソ
私やるんで、なんか食べて下さい!
ブツブツ…
伊達さん!
お腹空いてんだから…
空腹だよ
……
この店のオープン時間は18時ですが、我々キッチンスタッフは14:30に出勤して3時間半かけてその日1日分の仕込みをします。
営業中に仕込みをする暇もスペースもまったくないので、オープン前に全ての仕込みを終わらせるのです。
そしてたまにあるんです。
出勤時から仕込みが立て込み、全く休む時間も無いまま営業がスタートして、そのままズルズルと深夜になり気づいたら10時間以上休みなく動き続けている日が。
私くらいタフで脳みそがイかれている人であれば問題無いのでしょうが、伊達さんは普通の一般男性であります。
こんな状況に耐えられる訳もなく、ついにキレてしまったのですが、その理由が空腹だからという点とそのユニークな怒り方でかなり笑える結果となってしまったのです。
サッカー男でんじろう
この男は私がシェフのケンという男と喧嘩をして一瞬クビになり、4日程休んでいたときに採用された男であります。
私の1つ歳下で当時26歳。
高身長で男前で爽やかのみでできたような顔面を持ち、人柄、性格、仕事への取り組む姿勢など生まれ持った人間的な部分まで素晴らしいものを持ったイケメンであります。
ただ非常に残念なことにめっちゃめちゃアホなんです。
アホな私が「あっこれはアホだな」って思うくらいなのでかなりのものです。
正確には常識の無い男と表しましょう。
挙げられるエピソードは数しれないのでいくつか紹介。
- スマホを無くして友達に800ドル借りて高価なスマホを再購入したあと、トイレに忘れて来た
- 怪しい宗教団体にアフリカの子供の写真を見せられ1000ドル振り込む
- カナダでは貴重な日本のふりかけをラップしたご飯の上からかけてしまう。
など。
ただ憎めないのがその素直な性格。
またポジティブで優しく憎めない性格をしています。
エビフライとかをやる用の冷凍のエビって周知の通り生で食べると確実に腹を壊すと思うのですが、
とか言いながら生で食べて腹を壊したことがあります。
その時の一言が
なぜそうなってしまったのかというと、この男25歳でカナダに来るまで社会人経験ゼロだったのです。
それまでは日本のサッカーチームに所属し、本気でサッカーをやっていたので、まともに働くのがなんとSoulが始めてだったのです。
毎日一緒?
我々が働いているお店「Soul」は日曜日定休であります。
『週5~6日働き日曜日みんなで休み』という生活なのですが、ある時期から本当に仲良くなってしまって、日曜日も一緒に遊ぶようになってしまったのです。
月曜から金曜まで一緒に働いて日曜日遊ぶとなるとそれはもう毎日会うわけです。
みたいな感じであります。
毎週行われるホームパーティー
でんじろうハウス
でんじろうは学生ビザでしばらく滞在したあと、ワーホリビザに国内で切り替えています。
現在はワーホリビザですが、以前からシェアハウスを運営していて大きなマンションの一室4部屋のフラットルームに日本人5人で住んでいます。
でんじろうはみんなに部屋を譲り、自身はリビングルームに布団を敷いて寝ています。
何の仕切りもなく台所の匂いはダイレクトに届き、人が現れるたびに生活音を聞かなければならないという完全ノープライベート環境であります。
これで自身も家賃を払っているというから驚きです。
日本人が溜まる家
日曜日にでんじろうハウスに集まり、月曜日からまた5~6日働くという生活が何週も続きます。
なぜでんじろうハウスがそんなに楽しかったかというと、でんじろうのハウスのメンバー5人の知り合いが来て、毎週多くの出会いがあったからだと思います。
英語留学に来ている人、DJをやっている人、美容師として労働ビザで働く人、永住権を目指している人、日系カナダ人、ラッパーを目指している人など、その他にもたくさんの日本ではあんまり知り合わない系の人と話すことができたのです。
意外にも少ないのが『次の旅の資金を稼ぎに来ているバックパッカー』
なので私自身かなり珍しがられるのでした。
自分の家とのギャップが凄い
でんじろうハウスで遊んだ後、自分の家に帰るとそのギャップに驚きます。
大きなマンションの広い賑やかなシェアハウスと違い、薄暗い静かで狭い中華ハウスが我が家なのであります。
しかし私はでんじろうハウスが羨ましいわけではありません。
「ああいう家に住むと楽しいんだろうなぁ」
ということはもちろん思いますが、おそらく全く落ち着けないのです。
一方我が中華ハウスは2人シェアで、お互いを全く持って干渉しない超プライベート空間であります。
『全力で仕事をして、週1日楽しい場所で遊んで、ストレスのないプライベート空間に帰ってくる』
というバックパッカーらしからぬ生活を経験しました。
ワーホリ中ずっとこれがいいなぁなどと思うわけですが、もちろんそんな上手い話があるわけないのです。
上記で紹介した伊達さんのビザが間も無く終了。
ついにキッチンメンバーがシェフのケンとでんじろうと私のみの3人になってしまうのであります。
その話は5話くらいあと。
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