私はこれまで4回イギリスに入国しています。
また今回登場するのは私の旅先で知り合ったイギリスの入国審査についてお詳しいこの3人。
本人の名誉のため名前は仮名です。
そこで感じたことや経験したこと、また聞いたことなどを元にイギリス入国マニュアルを作成しました。
いつも書いてる旅行記とは時系列も合ってないし、いつも書いてる旅行記みたいにアホな話も無いので、イギリスに行く予定がある人向けであります。
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イギリス入国について
イギリスの入国審査は世界一厳しい?
以前カナダのワーホリの話でトロントの空港の入国審査に手こずった話を書きましたが、やはり先進国への入国というのは世界最強と言われる我々日本人のパスポートを持ってしてもそう簡単なことではありません。
カナダ以外で入国が厳しいと言われている国は
- イギリス
- アメリカ
- 日本
- オーストラリア
- サウジアラビア
- 北朝鮮
- イスラエル
など。
下3つは宗教や国際情勢的な話で厳しいとされていますが、
その他は違います。
簡単に言うと外人を自国にあんま入れたく無いのです。
その中でイギリスは世界で一番入国審査が厳しいと言われています。
ではその理由とは?
イギリスの入国審査が厳しい理由
不法労働
入国審査が厳しいその理由は不法労働です。
私はカナダでワーホリビザで1年働きましたが、これはOKです。
働いていいビザがあるから。
しかしビザも無く観光のスタンプしか無いのに働くのはダメなんです。
なぜ不法労働がダメなのかと言うと、まず不法労働者はこっそり現金で給料をもらうため、税金を納めないことが大きい。
またそれにより足元を見た企業は賃金をガッツリ下げて、正規労働者の賃金や就業にも影響するのです。
雇う側にとっても給料少なめで働いてくれる人の方が良いですよね?
つまり不法労働者は自国民の仕事を奪うことにも繋がってしまうのです。
こういったことが横行するイギリスやアメリカはそれはもう目を光らせて怪しい人を空港の段階でしょっ引くわけです。
不法滞在
これは結局不法労働に繋がるワケですが、じゃあなぜ滞在までダメなのか?
それは治安維持です。
言語力的にも人種的にも外国人より自国民の方がどう考えても優秀であり、そうあって欲しいと思いますよね?
それはイギリスもアメリカも日本も同じこと。
つまり不法滞在者はまともな仕事に有り付くことが難しいのです。
ではそうなったらどうなるのか?
めっちゃ犯罪増えます。
そしてスラムができます。
さらに悪い人が外国人を使ってめっちゃ悪いことをします。
しっかりと言語を学び、払うもん払って、ちゃんとした過程を経てまともに労働ビザを取得出来る優秀な外国人はほんのひと握り。
そういう優秀な移民ならば歓迎されるのですが…。
私の場合はただの観光。
日本人はビザ無しで6カ月の滞在が認められているにもかかわらず
という人があとを絶たないのです。
ということで私はイギリス入国へ向けての対策案を考えました

イギリス入国へ向けての対策案を考えました
私のバックパッカー友達の3人の話を元に作った、入国審査へ向けての対策案です。
細かいことを書いていますが、参考までにということで自分なりにアレンジしてがっつり準備することをおすすめします。
- 不法労働者だと思わせずあくまでも旅行者であるということを常に念頭に置く
- しょうもないプライドやこだわりやエゴが垣間見える様な発言は控える
- 現場では正直に話し、話すべきでないこと(貯金があんまないとか)は前もって自分なりの設定や証明を準備しておく
- ある程度どんな質問が来てもいい様に練習する。
ではどうぞ。
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やる事や用意するもの
出国チケットを用意しておく
出国する航空券の準備は必須項目です。
「まだ予定が分からないから」とか「あとで買いますね~」などは一切通用しません。
とにかく入国審査官に
と思わせなければなりません。
なので10日以内くらいにイギリスを出国するチケットを用意しましょう。
実際に提示を求められることはあまりありませんが、万が一の時に大きな武器になるはずです。
旅行のプランをガッチガチに説明できるようにしておく
これもかなり有効かと思われます。
〇〇に行って〇〇に行って〇〇に行って、ほんで〇月〇日に日本に帰ります!
というはっきりとした予定を提示することができれば
入国審査官も
とすんなりスタンプを押してくれるかも知れません。
特に
とイギリス入国10回以上を誇るナシモトさんがおっしゃっていました。
季節物のイベントとは具体的にどんなものなのか。
- 4月末のロンドンマラソンに参加予定
- 競馬が好きだから6月のRoyal Ascotを観に来た
- グラストンベリーフェスに参加したい
- マン島のバイクレースを観に来ました
などなど。
と思わせることが非常に大切なのです。
また最初の2~3泊の宿、また街を移動したその先での宿の予約のバウチャーなどを取っておくのも有効ではないかと思います。
みすぼらしい格好をせず綺麗にしとく
上記で説明した通り、イギリスを始めとする先進国が一番嫌がっているのは不法労働者の入国です。
汚い格好をしていると
と怪しまれるので、清潔感のある身だしなみを心がけるべきです。
ロン毛でヒゲボーボーのバックパッカーは非常に多いので、せめてヒゲを剃り、髪を結んでシャツを着るくらいのことをするのが懸命です。
残高証明を用意する
日本人は貯金が大好きですね。
ここはそこまでハードルは高くないと思いますが、短期旅行ならばせめて30万円くらいの残高を証明できればいいかと思います。
イギリス人男性と付き合っているナオミさんは毎回入国前にひとつの銀行にお金を集めて、ネットバンクで証明できるようにしているそうです。
ちなみに現金(特にポンド)を持っているのは要注意です。
と聞かれた人もいます。
つまり海外労働を疑われるワケです。
はこのキャッシュレスの時代ではあまり通用しません。
結婚を前提とした恋人が日本にいる設定
これはもう言い切っちゃって良いと思います。
イギリス国内に彼女がいるんじゃないかと疑われてもおかしくない爽やか男前のナシモトさんは、そういうことを聞かれた際にはこう言うそうです。
何故ならイギリスが目を光らせているのは不法労働、滞在だけではなく、結婚→滞在。
結婚すると永住権を取得することができるので、そういうにおいがする人にはかなり敏感になっています。
特に女性は要注意。
アジア人女性、特に日本人女性は世界中で大モテのこの時代。
イギリスに恋人がいてもおかしくないのです。
ちなみに残念ながら日本人男性は海外ではまったくもってモテません。
強がって
などと何のメリットも無いような発言は慎みましょう。
ちなみに「結婚しちまえばこっちのもんや!」ということで、昔は中国で先進国妊娠ツアーなどが組まれていたようです。
まともな仕事が日本にある設定
これも審査官を安心させるテクの1つ。
私の感覚ではTravelとかSightseeingよりもHolidayという言葉を使い、いかにも私は仕事の休みを利用して旅行に来てます感を出したほうが良いかと思います。
しかしここで要注意なのが、具体的な仕事内容や月収を聞いてくるプライバシー土足ガンガン系入国審査官がいます。
そういう時のためにしっかりと答えられるように設定作りをしましょう。

意外にやっちゃダメなこと、言わないほうが良いこと
いらん事をベラベラ喋らない
これはマジで重要なことでありまして、聞かれたこと以外はなるべく話さないほうが良いんです。
なぜかはお分かりですね?
確実にボロが出るからです。
まず良い例
スタンプドン!
こちらはいらんことをごちゃごちゃ言っちゃってボロが出てる人の例
あ…あの…え〜っと…
でも歴も長いし、そこらへんの料理人には負けませんよ?なんつって!
どのくらい滞在するの?
この7日の間にロンドンとリヴァプールの観光終わらせなきゃ行けないんで忙しいんですよ
もし観光終わらなかったら滞在伸びるってこと?
別室でWi-Fi使えるから
お分かりでしょうか。
調子に乗って無駄なことをごちゃごちゃ言うと質問が増えるだけです。
上記でしっかりと予定を立てておくことを書きましたが、それはあくまでも聞かれた時のためであって、わざわざ自分から話す必要はありません。
そしてイギリスの入国審査官は驚くほど意地悪な人が多いのも事実です。
めっちゃ英語ペラペラ
上の話と似ているんですが、あまりにも冗舌だと、労働の可能性を疑われてしまうのです。
私のお友達のまるおさんは英語が上手く、しかもコミュニケーション能力もハンパじゃない言わば海外でも全然やってける系の人ですが、イギリスやアメリカの入国審査ではあえて英語が下手なフリをするそうです。
(何しにここへ?)
あ〜…あ〜…
そうそう、ホリデー!
ホリデーホリデー!
(わかったよ)
got
it !!
(わかったよ!!)
(よく聞いてね?)
How… many…days…(何日)
you gonna…stay in…
UK ?(イギリスに滞在する予定?)
Understand ?
(わかった?)
スタンプドン!
これはまるおさんならではのアホな演技でありますが、これで毎回入国できているのも事実なんです。
バックパッカーアピール
「自分は世界各地をまわっていてイギリスもその内のひとつだ」という設定。
ちょっと前まではこのバックパッカーアピールは入国審査に置いて有効とされていたようですが、現在は違うのではないかと思います。
その理由は、日本以外のアジアの貧国の生活水準がめちゃくちゃ上がってきたことと、LCCの価格競争激化により航空券が安くなったことにより「けっこう誰でもイギリスに旅行に行けるようになった」からです。
つまりそれまではその人の国籍や人種を見て選別していたのが、今やタイ人やマレーシア人なんかと同じくらいの感覚で日本人も見られるようになりました。
今でこそ「旅しながらPC1つで稼ぐ!」という人が増えたと思いますが、やはりまだまだ「バックパッカー=貧乏」という構図は根強いでしょう。
バックパッカーとは決して言わず、スーツケースを持ってホテルに泊まってる系旅行者の様なたたずまいでいた方が良いかと思います。
友達に会いに来た
これは諸説ありますが、わざわざアピールすることは無いと思います。
なぜなら
と疑われても仕方ありません。
上記のナオミさんも
とは一切言わないようです。
また友達というとその人の名前から連絡先、職業まで聞かれることがあるので、これもまた無駄な質問が増えるだけです。
フリーランスです(ドヤ顔)
これはマジで良くないみたいです。
PCで日本人相手に日本語で仕事をしていたとしても、国内に居ればイギリスでの労働みたいに解釈されます。
短期間での出入国
この感じの質問が来ることは目に見えています。
年間に数回出入りしている人は控えたほうがいいかもしれません。

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その他の対策案
ロンドン以外の国際空港から入国
入国審査の厳しさも場所によって異なるようです。
特にロンドンのヒースロー空港が一番厳しいと言われているので、その他の空港から入国すると案外簡単にイケるとも言われています。
ロンドンであればガトウィック空港やスタンステッド空港がオススメです。
しかし、以前私がマンチェスターから入国した時、質問責めに合って非常に苦しい経験をしました。
普通ならば1分~2分ほどで3~4つの質問をして終わりなのですが、その長さ10分。
イギリスの何が好きなのか聞かれて、ビートルズが好きだと答えたところ
とコントのようなことになってしまったのです。
陸路で入国
パリから長距離バスやユーロスター(電車)でドーバー海峡を渡り入国する方法です。
これは何が良いかというと、入国審査がフランス側にあるのです。
空路でイギリスに着いてから入国拒否だと強制送還は免れないのですが、フランス側で止められた場合、イギリスに行けないだけで、まだ付近には居れます。
その他の方法だとアイルランド(ダブリン空港)に一度飛び、そこから北アイルランド(イギリス領土)に陸路入国もアリかと思います。
私がやったイギリス入国へ向けての対策と結果
これは実際に私が経験したことですが、その模様はいつものアホな旅行記にてご覧ください。

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結局は審査官次第な所ある
私は〇〇次第だね〇〇によるから一概には言えないみたいな、はっきりしないことがあまり好きではありませんが、こればっかりは審査官次第です。
- 入国審査官の機嫌が悪かったり
- 入国審査官の性格が悪かったり
- 日本人が好き/嫌いだったり
- 早く仕事上がりたいからめっちゃテキトーだったり…
イミグレに立つ彼らも同じ人間なので、何が起きても不思議はないでしょう。
また世界を旅してこれだけは言えます。
マニュアルやルールに沿ってロボットのようにキッチリ仕事ができる人種は間違いなく日本人のみです。
入国審査だけでなく、その他のあらゆる場所はすべて人間の気分や感情で回っていることが多いのです。
なのでこの記事は参考までにとどめておき、相手は感情のある人間だということを念頭に置いてイギリス入国に臨んでもらえたらなぁと思います。
イギリスは観光のカタマリのような国です。
無事に入国してイギリスを楽しんでもらうことを祈っています。