[2013年7月]
26歳にしてついに初めての海外。
ドキドキとワクワクよりも
という気持ちが強かったのを覚えています。
もううんざりなんです。
超ハードな日本での生活と、あらゆるめんどくさい問題と、しょうもない人間関係に…。
今回は女性の気持ちは分からんな〜という話。
前回▼

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東京~福岡1泊3日怒涛の車移動
私は横浜に住んでいましたが、ローンを終わらせてスッキリした車を福岡に持っていくことになりました。
船便や代理運転のサービスもあるみたいですが、地元の役所にも用事があったためこの際運転していこうと決めたのです。
7月1日にはまだ横浜、7月5日の朝に成田空港からフィリピンのマニラに飛ぶ航空券を持っていたので結構な過密スケジュールになります。
オシャレ女
それまで約5年間ほど関東に住んだのでそれなりに知り合いや友達はいました。
そのうちのひとりにオシャレな女がいます。
彼女は私の2つ年上で、ファッション業界、音楽業界、芸能関係にとても知り合いが多く、自分でも服のブランドを立ち上げるほどのオシャレな女の人であります。
気取っておらずとても気さくな関西の人でした。

ひょんなことから仲良くなりクラブに行ったり二人で飲みに行ったり、オシャレな人達が集まる表参道とかいうオシャレな場所にあるオシャレなお店で催すオシャレな会になぜか同席させられたりと、オシャレの栄養は彼女から摂取していました。
なぜ九州出身のイモみたいな私とここまで仲良くしてくれたのかは今でも不思議に思うのですが、ひとつ言えることはそれまで恋愛のようなものは一切ありませんでした。
なんとそんなオシャレ女に頼まれて『東京から福岡まで車で行く道のり、その途中の大阪までオシャレ女を同乗させる』というミッションが課されたのです。
ガソリン代だけでも節約したいという本心と「いわゆるドライブデートですね?」というあわよくばの下心があった私は快よくOKを出してしまったのでした。
距離は1,100km。
途中休憩を挟むことを考えても1日で到着する予定。
まさかそれが1泊3日の旅になろうとは…。
オシャレナビで運転開始
7月1日午後6時、東京の自由が丘に例のオシャレ女を迎えに行き早速運転開始。
なぜか彼女はご機嫌のようで終始ニコニコです。
会話が弾んで退屈な長距離運転手の私はそれがとってもありがたかったし、シンプルに楽しいドライブでした。
用賀入り口から東名高速に乗り本格的にスタートです。
ナビが付いていない車に乗っていた私。
さらに間もなく海外に行くため6月末日に携帯を止めていたのでGoogleのナビも使えません。
なのでオシャレ女に横で案内をしてもらうことになりましたが、まずそれが間違いだったのでしょう。
緑看板を注意して見ていれば問題なく行けたはずなのですが、私は完全にオシャレナビに頼っていたので序盤から道を間違えまくりなのです。
そしてついにありえないミスが。
次右やで!
あれ?あっごめん違う!
左や左!
これまっすぐじゃないの?高速ですぞ?
なぜか名古屋の手前の豊田のあたりで一度高速道路を降りてしまいました。
たまにトンネルや山道で位置情報おかしくなりますよね?
なんと彼女はそれを完璧に信じこむほどオシャレな女だったのです。
しかし初めて名古屋に来たので給油と食事と休憩を兼ねてそのまま一般道で名古屋の市街地まで行くことにしました。
名古屋には約1時間ほど滞在してもう24時をまわっています。
もともと夜型だった我々はまだまだ元気で会話は止まりません。
そして軽く名古屋城を遠目に見て「おお〜!」と言ったあとまたすぐに運転開始。
そこで事件は起きました。

名古屋から逆走
ドライバーの仕事をやっていた私でも、初めての名古屋の道はさすがに分からなかったのでオシャレナビに頼るしかありませんでした。
そしてオシャレナビの誘導のもと再び高速に乗ります。
「名古屋来のガストおいしかったね」
「名古屋城見れたしガソリンも入れたし実際高速降りて正解だったね」
ミスを無理やり正当化しながら運転すること1時間。
そう気づいたのは1時間後。
そこは浜松とかいう数時間前に通ったところだったのです。
つまりオシャレ女がテキトーにナビしていたため再び東京方面へ走っていたのでした。
もちろん私の不注意もありますが
そうそうそこから入んねん!
と言われたらそのまま従うしかないでしょう。
なんか怪しいと思った私は
と助手席の方を見るとあろうことかオシャレ女は完全に寝ていたのです!
んん〜可愛いから許す!
無事大阪到着するも死亡寸前の大事件勃発
その後また名古屋を通り、途中で2回ほど休憩しながらなんとか大阪に到着します。
時間はすでに朝の8時。
さすがに眠いのでどこかで寝たいなあと思っていました。
しかし私にはオシャレ女を送り届ける義務があるのであくびをしながらも運転を続けます。
もし私が自信と勇気と金のある男だったら「うっわ〜!眠くて運転できない!一旦あの光輝くオシャレな建物などで休憩しませんか?」と言えたかもしれません。
大阪市から1時間ほど運転し郊外へ。
生まれて初めて大阪に来た私はそこがどこなのか全然分かりません。
そしてついに目的地に到着しました。
そこでいいよ
オシャレ女の指示通り車を止めました。
そして車を降りて背伸びをします。
自販機で飲み物を買って少し話しました。
少ししんみりします。
渋谷や六本木のクラブに生息していたオシャレ女は別れ際はだいたいハグだと存じておりましたが、ここでのハグは少々問題があるなあと考えていました。
なぜならそこはバリリゾートっぽいラブホテルの目の前だったのです!
いつものようにじゃあまたねとハグをしてきました。
いつもならそれで終わりなのですが、オシャレ女は体を密着させたまま私の背中をポンポンして再び話しはじめるのです。
帰って来たらまた遊ぼう
本当に運転ありがとう
主にこの3つのセリフを彼女は何度も繰り返します。
このあたりから私は混乱しはじめるのです。
ちょっと待ってくれ。
まだ帰らないのか!?
なぜ同じことを繰り返し言う?
なぜハグをやめないんだ?
まだお別れしたくないのかな?
私が運転で疲れていて早くどこかで寝たいのはあちらも知っているはず!
ここはバリリゾートの目の前である事はお互いすでに気づいているし、場所を指定したのはオシャレ女の方。
つまりホテルイン!?
なんてオシャレなんだ!
時間は朝9時、しかし私は完全に眠気が覚めてしまいました。
そこで言ってしまったのです。
するとオシャレ女は
ほらうちあそこのマンションやから
なんとバリリゾートのすぐ斜め裏のでかいオシャレなマンションが彼女の実家だったのです。
ヤバイ!
これは非常にお恥ずかしいかもしれない!
そして追い討ちをかけるかのように…
火です!顔面から火が出るほどに熱い!
勘違いしていたことに気づき赤面する私にとどめをさして来たのです!
それまで何度もふたりで遊んだことはありましたが、オシャレ女は年上だし姉弟のような感じだったと思います。
「付き合っているの?」「めっちゃ仲良いよね!」などとまわりからよく言われていましたが、不思議とお互いそんな感情ありませんでした。
そもそも彼女にはオシャレな彼氏が(何人か)いたしそのオシャレな彼氏とも私は仲が良かったのです。
そしてそんな状態からのこの勘違いはおわかりの通り「恥ずかしい」の域を超え、もはや初めての感情に近いものを感じました。
その後お別れの挨拶をして今度は一人で運転を開始。
心なしか少しスピード出てた記憶があります。

姫路で一泊
オシャレナビ無しで何とか大阪を抜けたものの、かなりの疲労なのでこのへんでテキトーに一泊することにしました。
一旦バリリゾートの目の前で完全に目を覚ましたのもつかの間、もはや眠さの限界だったので兵庫県の姫路でビジネスホテルにチェックインしました。
そこで10時間以上爆睡したのです。
起きてスッキリした後もまだ微かに恥ずかしい感覚が残っていて、何とも言えない顔で姫路ホテルを後にしました。
なぜかこういった勘違い恥ずかしメモリーが多いこの私。
先が思いやられます。
九州の実家に到着したのは7月3日の夕方。
1泊3日の壮絶な旅となりました。
丸ビル女
[7月4日]
九州の実家と地元の役所で用事を済ませて福岡空港から成田へ飛びました。
車で3日かかった道のりをたったの2時間で移動できる飛行機さんマジすげえと思いました。
成田空港到着。
その当時使っていたSNSで「成田なう」的な発言をしたところ、ある女の子から連絡が来ました。
私がバンドマンだった時代に合同混合パーティのようなもので知り合ったこれまた2つ年上の、丸の内の某ビルで働く女。

家が成田線沿いだから今夜飲まないか?というお誘いでした。
出国は次の日7月5日の朝9時。
明日早いから
私が次の日これから海外に行くことを伝えると、彼女はこの日仕事が休みだからこれから会おうということになりました。
丸ビル女の職場は丸の内ですが、OLではなくサービス業のため平日が休みだったのです。
そして荷物を空港で預けて出発。
店を予約したそうなのでそのまま指定された駅に行くと、キメキメの丸ビル女が現れました。
私は焼き鳥屋のような居酒屋が大好きなんですが、あろうことかめちゃめちゃオシャレなダイニングバーのようなところでオイスターを食べながら、オシャレなカクテルや、フランスのワインなどを嗜む会が始まってしまったのです。
そんな薄暗い大人のお店で1時間半ほど飲みました。
ほどよく酔った我々はいったんお会計を済ませて外に出ます。
まだ外が明るくてびっくりしましたが、そんなことよりもよりも丸ビル女の顔面が完全に酔っていて少しフラフラ。
さらに歩きながらもたまに手などに触れてくるのです。
これは完全に大阪のオシャレ女パターンじゃないか?
今度は騙されない!!
そう思いながらこれからどうしようかと言う話になりました。
明日9時の飛行機だし、丸ビルちゃんも帰りなよ
そう私がいうと丸ビル女はこう言うのです。
この駅わたしの家の最寄りだから
てかまだ6時だよ?
確かに我々は4時から飲んでるからまだ時間はある。
しかし自宅の最寄駅を指定してくるなんて、なんてオシャレなんだ!
酔いが覚めてきた私はこう言ってしまったのです。
もうお察しのことでしょう。
夕方6時解散。やはり。やはりこのパターンです。
どうも私は女性の気持ちを読むのが下手な男のようです。
これから私はバックパッカーになるので「過酷な状況での睡眠の練習をかねて今夜は空港のベンチで寝るから宿は取っていない」と丸ビル女に行っていました。
実際はオシャレ女同様あわよくばの下心があったから宿を取らなかったのも事実です。
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出国
次の日無事チェックインを終え、ついに人生初の海外へ旅立ちました。
本来ならば
これから海外で起こるハプニングや言葉の壁を不安に思い、なにもかもが新鮮で刺激的であろう海外の景色と文化にワクワク。
根拠はないが何かを成し遂げてやる!と言う闘争心ような気持ちで機内の時間を過ごしていたに違いありません。
しかし現実は
と自分を恥じつつただただ寝るだけでした。
前回▼

次回▼ついに!日本出ますよ!
