カンボジア

【旅行記41】旅行者をぼったくり!バンコクからシェムリアップの陸路移動【カンボジア1】

カンボジア行きのバスチケットをカオサンロードのテキトーな場所で購入し、夜は遊び呆けていた前夜。

今回はバンコクからカンボジアに移動する話。

楽しかった前夜から一変し、最悪の日が始まります。

前回▼

【旅行記40】100バーツのクソ宿に泊まったらなかなか楽しかった【タイ4】サラ髪君パツ子ちゃんカップルとともにアユタヤ旅行に行き、再びバンコクのカオサンロードに帰ってきました。 この日は次の日の『カンボジア行...

スポンサーリンク

バンコクの時点で始まっていたぼったくり

Mamaゲストハウスでチケット買うな!

まず我々がチケットを買った場所は『Mamaゲストハウス』という場所。

日本人じゃないような日本人からバスチケットを買い、サラ髪君、パツ子ちゃん、おしんぽこの3人は早朝そこに集合しました。

チケットの内容は

『カオサンロードからシェムリアップまで』

カンボジアはビザのいる国ですが、代行に頼むと手数料がかかるので国境で自力で取得する予定でした。
20139月時点でカンボジアのビザ代は25USドルです。現在は30USドル。

しかしここで買ったチケットでカンボジアに行くと国境で必ずぼったくりにあってしまいます。

なぜならチケットを売る側がそういう人と繋がっているからです。

つまり

  • バンコクのチケットを売る人間
  • バンのドライバー
  • ビザ代をぼったくるビザ発行屋
  • カンボジア国境のバスドライバー
  • カンボジア国内のバスターミナル

これらの人間に少しずつ儲けが出るように協力し合い、何も知らない旅行者に少しずつお金を使わせるというシステムになっています。

カオサンロードにいて

おしんぽこ
おしんぽこ
カンボジアでも行こうかなぁ?

って思いついた時にそこらへんで目に付いた

カンボジアバスやってます!

みたいな所に頼むとだいたい私のような経験をするはずです。

現在も無くなりません。

なぜならあとでチケット屋に文句を言いに行ったとしてもあくまでそれはチケット屋。

何が起きても彼らに責任など無いらしいのです。

チケット屋
チケット屋
それ以降のことなんか知らないよ?
だって気をつけてなかったってことだもんね
ぼったくられる方が悪いんじゃない?
そんなにいやならこの国での生活力は無いってことだから安全な日本に帰ったほうがいいよ

と言われます。

これは私と全く同じ経験を最近した人からの情報です。

タイ人カンボジア人が信用できないのは当たり前。

バックパッカーなら誰でも分かります。

我々は日本人のあんたに騙されているんですけどね。

8人乗りのバンに11

集合時間より1時間遅れてバンが到着しました。

赤シャツのドライバーがヘラヘラ偉そうに降りてきました。

赤シャツ
赤シャツ
さあグズグズするな!乗れ乗れ!
サラ髪君
サラ髪君
どの口が言ってんだよ
おしんぽこ
おしんぽこ
違うところでチケット買えば良かったね
パツ子ちゃん
パツ子ちゃん
え~?狭くない⁉︎

早くも移動手段をミスった感満載で8人乗りのズタボロハイエースにドライバー含め11人が乗ります。

車内にはすでに他の旅行者もいますが、ほぼ全員が

「マジでミスった…」
「多少高くてもちゃんとしたやつにすれば良かった…」

みたいな顔をしています。

その中のポルトガル人2人と話して少し仲良くなったので、シェムリアップ到着まで協力し合おう!と握手を交わしました。

[ポルトガル人女性]

そのくらい不満と不安と人でいっぱいの車内。

まずは国境までこの状態で4時間です。

おしんぽこ
おしんぽこ
地獄!

これがタイ・カンボジア国境の実態

ぼったくり1-VISA

ビザ代は25ドルです。空港でもネット申請でも25ドルです。20139

後進国あるある『ガタガタの道をボロボロのバンでかっ飛ばし死の恐怖を味わうやつ』を味わい飽きて、もはや事故りそうになっても怖くなくなってきた頃。

カンボジア国境のかなり手前で一旦停車して旅行者全員が降ろされました。

赤シャツの酷い運転と、ムカつく顔と、腹立つ態度で車内の空気はかなりピリピリモード。

11人から赤シャツを除いた10人全員がかなりご機嫌が悪い状態です。

そして赤シャツが意味不明なことを言ってきました。

赤シャツ
赤シャツ
ビザを持ってるやつは車に戻れ!
ビザを持ってないやつはここでビザを発行しろ!
50ドルだ!
サラ髪君
サラ髪君
えっ?
おしんぽこ
おしんぽこ
倍やん?
パツ子ちゃん
パツ子ちゃん
ぼったくりすぎじゃない?

10人中ビザを事前にとっていたのはドイツ人の2人だけ。

残りの8人のうちイギリス人かと思われる20歳くらいの血の気の多そうな3はこれで完全にブチギレです。

放送禁止用語を多用しまくりながら

イギリス人
イギリス人
25ドルだろうが!なんで50なんだよクソが!

もともと彼らは車内から

イギリス人
イギリス人
運転荒い!
人乗せすぎ!
エアコンないのかよ!

と怒り心頭でついにここで我慢の限界に達したのかと思われます。

しかし赤シャツはひるむ感じを見せません。

これが彼の仕事。
毎日こうやっているのでしょう。

そしてイギリス人3人は

イギリス人
イギリス人
もうカンボジアなんてどうでもいい!バンコク帰るわ!

と言い残し、その場からいなくなってしまいました。

そして残ったのは我々日本人3人とポルトガル人2人。

赤シャツはあれだけ揉めたにもかかわらず平気な顔をしています。

おしんぽこ
おしんぽこ
なんというメンタルの持ち主なんだ

赤シャツ
赤シャツ
さあさあ馬鹿共がいなくなったところでビザなんかさっさと終わらせよう!

おとなしそうなポルトガル人ふたりは

ポルトガル人
ポルトガル人
しょうがないよね

みたいな顔でひとり50ドルずつ支払い、ビザをゲットして車内に戻ります。

赤シャツ
赤シャツ
まいどっ!ニヤニヤ

しかし倍の値段なんか絶対に払いたくない我々日本人チーム。

サラ髪君
サラ髪君
俺らは国境でビザ取るから大丈夫

とサラ髪君が発言した瞬間、赤シャツは豹変し怒り出しました。

赤シャツ
赤シャツ
お前ら!国境でどうなっても知らんからな?覚悟しとけよボケ!
おしんぽこ
おしんぽこ
私たち一応お客ですけど!?

これは恐怖です。
外国でこれは怖すぎですよ!


結局バス内の10名のうち

ドイツ人2名 ビザ持ち
イギリス人3名 脱落
ポルトガル人2名 50ドルでビザ発行
日本人3名 国境でのビザ取得予定

という状態でカンボジア国境に向かいました。

ぼったくり2-国境

国境?と思われる場所に着きましたが、実際降ろされたのはまだまだ手前。

ビザを発行する場所などあるはずもないような農道でした。

ここぞとばかりにトゥクトゥクドライバーが集まってきます。

おしんぽこ
おしんぽこ
餌を投げ込んだ瞬間群がるピラニアみたいだな
赤シャツ
赤シャツ
さあ!着いたぞ!
お前らビザ取るんだろ?
ここからビザ取りに行けカス共が!
ちなみに俺は優しいから1時間だけ待ってやる
国境越えたカンボジア側のロータリーにいるから、これからちょうど1時間後までに来なかったらあとは知らん!クソが!ニヤニヤ

おしんぽこ
おしんぽこ
なんて言いざまでしょう!
サラ髪君
サラ髪君
ちゃんと地元のトゥクトゥクにもエサあげるためにわざわざこんな手前で車停めるんだね
パツ子ちゃん
パツ子ちゃん
もうバンコクに帰りたい

しかしここまで来たからにはビザを取りに行くしかありません。

トゥクトゥクに乗ってビザ発行事務所みたいな場所に行きました。

そしてこんなちゃんとした場所であるにもかかわらず真面目な顔で5ドルぼったくり。

サラ髪君
サラ髪君
このくらいはしょうがないか!
頑張ろう!あと少しだよ!
パツ子ちゃん
パツ子ちゃん
もうタイに帰りたいよ
おしんぽこ
おしんぽこ
(私もです)

ぼったくり3-謎の国営バス

なんとかカンボジアビザを取得してイミグレーションも問題なくクリア。

そして約束の時間の15分前にはカンボジア側に入ることができました。

しかしドイツ人2人とポルトガル人2人は浮かない顔。

そのうちのひとりが小さな声で私に呟きます

ポルトガル人
ポルトガル人
We can’t…

おしんぽこ
おしんぽこ
えっ⁉︎こわっ!何がですかね?

そしてイギリス人3名を除く7名で赤シャツを待つこと30分。

約束の時間を10分以上過ぎた頃、やつはなぜか徒歩で現れました。

赤シャツ
赤シャツ
お~お前らやっと来たのか!遅いよ遅いよ~!
もう1時間過ぎてるから残念だけどお前らはシェムリアップまで行けない!じゃあな

これは問題発言ですね⁉︎

さすがに温厚なサラ髪殿もこれにはご立腹の様子。

時間には間に合っていたし、遅れてきたのは赤シャツの方です。

おしんぽこ
おしんぽこ
というかいま実際にあんたも乗客も全員いるんだからこれからいけるだろ
パツ子ちゃん
パツ子ちゃん
日本帰りたい(ボソッ)

英語の達者なサラ髪君は赤シャツに文句を言いに行きましたが状況は変わりません。

赤シャツはどこかに消えてしまいました。

そして知らないカンボジア人のおっさんに誘導され、どこに行くかも分からない謎のカンボジア国営大型バスに乗ることになりました。

おしんぽこ
おしんぽこ
これどこ行くの?
サラ髪君
サラ髪君
知らない
ポルトガル人
ポルトガル人
赤シャツは最初からこういう予定だったの
私たちが乗ってきたバンは最初からここまでだったんだよ
チケットを買う時から騙されてたってわけ
安かったでしょ?
おしんぽこ
おしんぽこ
そうなの!?
パツ子ちゃん
パツ子ちゃん
日本に帰ってお母さんのご飯食べたい

ぼったくり4-意味不明なバスターミナル

バスが走り始め、同時にGoogleMapsで現在地を追いました。

シェムリアップ方面ではありますが、少しずつルートを逸れ始め北側に向かいます。

もはや意味不明状態。

ともにバンコクから移動してきた7名はもはやアンコールワットなんてどうでもいいといったような雰囲気。

サラ髪君
サラ髪君
もうさここまで来たらなんでもいいよね
訳わかんないところに着くのも旅っちゃあ旅でしょ
おしんぽこ
おしんぽこ
うん確かに
最悪命あればもうなんでもいいよ
あとでバンコクに帰る方法を考えよう
パツ子ちゃん
パツ子ちゃん
いやだ!アンコールワット観たいよ!
おしんぽこ
おしんぽこ
すんません!

そして着いた場所は民家もお店も農地すらも何もないようなところにひとつだけ建てられたデカい建物。

バスを降りるとまたタクシーやトゥクトゥクのドライバーがピラニアのように寄ってきてストレス全開です。

どうやらここからまた違う乗り物に乗り換えて金を使わされるようです。

サラ髪君
サラ髪君
ほんとタイのすぐ隣だけど全然違う
酷い国だよ
でも貧困国だから旅行者から外貨を落とさせないと市民が生きて行けないのかもね
おしんぽこ
おしんぽこ
うんそうだね

私はサラ髪君はとても器の大きい人間だとつくづく思います。

もし私がひとりで旅行していたら国境手前のイギリス人3人と一緒にバンコクに帰っていたかもしれません。


結局そこからまた15ドル払ってシェムリアップの街まで到着することができました。

ポルトガル人
ポルトガル人
うちらが1番金使ってる

スポンサーリンク

カンボジアに着いても気分は悪い?

嘘ばっかりの国民

予想はしていましたが、やはりシェムリアップの中心地のだいぶ手前でバスは止まりました。

トゥクトゥクピラニアがエサを見つけ大勢寄ってきます。

おしんぽこ
おしんぽこ
徹底したエサ撒き…どんだけ練習してんだ

その中のひとりの「笑顔に好感が持てるドライバー」に決めてまずはサラ髪カップルが予約しているホテルへ。そのあとに私が泊まるどこか安い宿をお願いします!

という約束でトゥクトゥクは走り出しました。


10分ほど走りサラ髪カップルはホテルにチェックイン。

なかなかいい部屋です。

おしんぽこ
おしんぽこ
綺麗だなぁ〜!いいなぁ〜!でも高そうだね!

サラ髪君が私の宿の場所を把握しておきたいということで、カップルは荷物を降ろしてまた3人でトゥクトゥクに乗ります。

このタイミングでお金を払ったのが間違いでした。

おしんぽこ
おしんぽこ
ねぇいくらくらいの宿に連れてってくれるん?
ドライバー
ドライバー
今行ってるから
おしんぽこ
おしんぽこ
だからそこいくらなんですか?
ドライバー
ドライバー
おしんぽこ
おしんぽこ
返事してよね
ドライバー
ドライバー
よし着いた

着きました。
お土産屋さんに。

これは途上国あるあるのひとつ。

『勝手にお土産屋さんに連れて行かれるやつ』です。

サラ髪君
サラ髪君
おしんぽこ
おしんぽこ
何も買わないよ?
ドライバー
ドライバー
いや見るだけ見るだけ!
おしんぽこ
おしんぽこ
いやいいです
ドライバー
ドライバー
なんで?これなんか凄くいいよ!
ハイクオリティだよ!
日本じゃ買えないし!
”いいよ〜安いよ~!

こういうときに我々旅行者が物販を断る理由って

  • 頼んでないから
  • 欲しくないから
  • 時間の無駄だから

だと思うのです。

しかし彼らはしきりに

  • これはモノがいい
  • これはいい素材
  • これはかなり文化的

など売り物のことばかりを言ってきます。

どんだけいいものが安く売ってたとしても、このタイミングで買うことなんて絶対にないのに。

おしんぽこ
おしんぽこ
早く宿に連れてって下さいよ

なんとかお土産屋さんタイムを諦めてもらい、トゥクトゥクは再び走り出しました。

ドライバー
ドライバー
さあ~!着いたぞ~!!

ついに着きました!
ちょっと違うタイプのお土産屋さんです!

もうすでにチェックイン済みで一旦落ち着いているカップル2人に対し、まだ荷物を持ったままの私はイライラMAXであります。

おしんぽこ
おしんぽこ
あのさお土産買わんからホテル行こうよ
なんで?
このゾウの置物はハンドメイドで…
おしんぽこ
おしんぽこ
もういい!絶対買わんしはよホテル行け!!
ホテルの値段はいくらなのか教えろよ!

ついに声を荒げたこの私!

しかしそれまで笑顔に定評のあったドライバーの表情は一変。

あの悪魔のような男・赤シャツと同じ顔付きになりました。

ドライバー
ドライバー
はあ?
お前ら裕福な国の人間はなんか買って金使えよ!
おしんぽこ
おしんぽこ
本音過ぎません?
アンコールなんか俺らからしたらどうだっていいんだよ!
お前らは黙ってカンボジアでいっぱい金使いやがれ!
ボケェ!

そう言い残し笑顔に好感が持てなくなったドライバーはどこかに立ち去って行きました。

おしんぽこ
おしんぽこ
えぇ~オブラートって知らんのかな?

カップルのホテルに到着した時点でトゥクトゥク代を払っていたので、その後私のホテル決めなど彼にとってはどうでもいいこと。

安宿を紹介してもらうという約束は果たされず彼は消えてしまいました。


「なんとかなるやろ」

ということでカップルとは結局ここで解散。

私は泊まる宿も決まらぬままひとりシェムリアップの街に取り残されてしまったのです。

唯一良い人がいた

[19:00]

まだ宿は決まっていません。

もう空は真っ暗ですが、丸一日のバンコクからの移動で疲労困憊の私は水を買って街のなんでもないところに寝転がってしまいました。

おしんぽこ
おしんぽこ
もうどうでもいいやぁ~

と開き直ってしまう私の良くない癖です。

するとそこへ

カンボジアお父さん
カンボジアお父さん
お前何してんだ

とキレイめカンボジア人お父さんに話しかけられました。

おしんぽこ
おしんぽこ
これは台湾の小遊三パターン⁉︎

状況を話すと

カンボジアお父さん
カンボジアお父さん
うちホステルやってるから泊まる?

なんとあちらから誘ってくれたのです。

しかも3ドルで!

すでにカンボジア人を少しも信用できなくなっていますが、このお父さんはいい人そうなのでとりあえず半信半疑でついていきます。

するとそこは

おしんぽこ
おしんぽこ
ふつうの家!

日本人の感覚でこの国で普通と思うということはかなり綺麗だということ。

普段はAirbnbで宿泊者を募ってるというカンボジアのお金持ちの人の家でした。

エアコンが効いててWi-Fiを使わせてもらって、しかも夜はバーベキューをしながら家族とパーティ。

朝からかなり気分が悪い1日となりましたが、このお父さんのおかげでなんとか無事にカンボジア初日を終わらせることができたのでした。

おしんぽこ
おしんぽこ
とってもしんどかったなあ

前回▼

【旅行記40】100バーツのクソ宿に泊まったらなかなか楽しかった【タイ4】サラ髪君パツ子ちゃんカップルとともにアユタヤ旅行に行き、再びバンコクのカオサンロードに帰ってきました。 この日は次の日の『カンボジア行...

次回▼

【旅行記42】発展途上すぎるシェムリアップの街で1日生活【カンボジア2】タイのバンコク、カオサンロードからサラ髪君とパツ子ちゃんと3人でカンボジアのシェムリアップまで陸路で移動しました。 国境手前で...

COMMENT