私は長いこと髪を伸ばし続け、トロントにいるこの時期は前髪があごを超え、横髪は鎖骨のあたり、うしろ髪は背中まで到達するほどのロン毛になってしまいました。
▲これは当時の写真
人生でもここまで髪を伸ばしたことがなかったので、髪を伸ばし慣れている女性陣とロン毛ビギナーの私とではロン毛管理の技術が大きく異なるのです。
案の定、あらゆる事件が発生しついに髪を切ることを決意しました。
前回▼
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美容室に行きたくない!
私はOssingtonストリートにあるバーで週5~6日働いています。
もちろん週に1~2日必ず休みはありますが、毎日14時間くらい働いているので休みの日はなるべくなら文字通り「休み」たいのであります。
また、せっかくなら貴重な休みの日に髪など切らず遊びに行きたい。
当然ながら仕事の日に美容室に行く時間など皆無、ほぼ不可能です。
そしてそもそもなのですが、もし時間があっても美容室には行かないかも知れません。
理由はいくつかありますが、まずお金がかかるということ。
トロントにはいくつか日本人が働いている美容室がありまして、そこで働く知り合いもいます。
しかし日系の美容室は$40くらいするので、超貧乏バックパッカーの私としてはあまり気が進みません。
かといって安い「アラブ系の床屋」に行きたくないのはお分かりですよね?
また、週6の仕事で限界まで体力を使い切っている私には休みの日にわざわざ髪を切りに行く体力も気力も基本的には残っていません。
家の向かいにあるTim Horton(コーヒーショップ)に行くだけでも面倒。
そしてそもそも美容室に行く気がない理由の最後の理由として「そんなにいっぱい切りたくない」というものがあります。
「ラーメンに浸からない程度」「うんこの時にトイレの水に浸からない程度」で十分なのです。
そして私の髪の毛などろくなものではありません。
バックパッカーを経てトロントにワーホリに来ているので、ドライヤー、くし、コンディショナーやトリートメントなどは一切使用してません。
その髪の状態はまるで超難解ミステリー殺人事件のように、どれだけくしをいれても解くことは不可能なほどもつれまくっています。
こんなものを持って美容室に行く方がたいへん失礼なのです。
自分で切ったそのやり方
自己流カット
ということでついに髪を切ります!
いろいろと考えてみましたがひとつ試したい方法がありました。
それは「すべての髪をアゴで集めて拳を作り、はみ出ている分だけ切る」というもの。
めっちゃはみ出ております。
私はそこらへんにあった普通のハサミで迷わずジョキジョキと切ったのでした。
カート・コバーン
出来上がりは想像していたよりかなり良いものでした。
それはもうまるでカート・コバーンでした。
※カート・コバーン(Kurt Cobain、1967年2月20日 – 1994年4月5日)はアメリカのバンドニルヴァーナのボーカリスト兼ギタリスト。
さらに髪の切り方自体も簡単だったので
と「人生においてなにかとてつもなく大きなことを発見したような気持ち」になり気分が非常に良かったのです。
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後日現実を知り再カット
痩せ子ちゃんがワーホリに?
フィリピンの語学学校で知り合った「痩せ子ちゃん」という女の子がいまして、彼女も私に数ヶ月ほど遅れてワーホリでトロントに来ていました。
相変わらず痩せている痩せ子ちゃんと約10ヵ月ぶりに再会することになりました。
平気でゲテモノを食べる変わった女です。
ねぇ…あのさ…
ひとつ聞いていい?
ニヤニヤ
会うや否や穏やかではない様子。
まるで人を小馬鹿にしたような態度です。
もう少しあの時のことを懐かしみ、思い出にふけるべきではないでしょうか。
カート・コバーンですが何か文句でもあるのでしょうか
ブイだよブイ!
かっこいいねぇ~あはははは!
うしろの写真を撮ってもらい確認することにしました。
なんということでしょう!
自分ではまったく気づいていませんでしたが、アゴでまとめてまっすぐにハサミを入れたので、襟足の部分がヒョロっと残っていたのです!
髪を自分で切って痩せ子ちゃんに教えてもらうまで一週間、その間私は「V」を背負ったまま何食わぬ顔で生活していたのでした。
結局切ってもらいなんとかなる
大至急痩せ子ちゃんにハサミを渡して切ってもらいました。
チョキチョキ♪
ダブリュ~♡
普通の感じにしてください!
なんでもいいよ~!
このような感じでもてあそばれたあと、結局痩せ子ちゃんの私物の髪用ハサミでなんとなくいい感じにしてもらったのでした。
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